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内容説明
十二年間におよぶオランダとの休戦期間が終わり、再びフランドルへと向かったアラトリステ。辿り着いたフランドルでは、オランニェ公マウリッツ率いるオランダ軍とロス・バルバセス候アンブロシオ・スピノラ率いるスペイン軍が、ブレダの町を巡って死闘を繰り広げていた。戦場に舞い戻ったアラトリステは、殺戮機械と化して戦い続ける。一方、アラトリステに付き従って戦場に身を投じたイニゴは、飢えと絶望、そして剥き出しの暴力が支配する戦争の現実を目の当たりにして、その内面に変化を生じさせてゆくのであった。ベラスケスの名画「ブレダの開城」をモチーフに、オランダ独立戦争の内実を重厚な筆致と緻密な描写で描ききったシリーズ第三弾。絶体絶命の窮地に追い込まれたイニゴが、アラトリステの瞳の中に見たものとは。
著者等紹介
ペレス・レベルテ,アルトゥーロ[ペレスレベルテ,アルトゥーロ][P´erez‐Reverte,Arturo]
作家、ジャーナリスト。戦争記者として1973年から1994年までの大半の軍事紛争を取材。大成功を収めている作家で、その作品は34言語に翻訳。広範な作品を執筆し、多くの作品が映画化されている。2003年よりスペイン王立アカデミー会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
6
30年戦争に絡まるこの戦いの時代の中で、ブレダという城砦都市を巡る攻城戦は、この時代の白眉となる一連の闘いの一つです。スペインの画家ディエゴ・ベラスケス(1599~1660)の手になる名画「ブレダの開城」で不朽のものとなりました。この戦いをクライマックスとして、故郷を遠く離れたスペインの男たちがいかに戦ったのか。壮絶。2009/11/04
timeturner
0
この巻は圧倒的に面白い。1、2と比べると凝ったプロットはなく、ただひたすらフランドルで戦争をしているだけなのだが、それが実にリアルで、ドキュメンタリーを読んでいるような緊迫感がある。2007/01/31