内容説明
信州大学医学部敷地に、京都伏見稲荷大社の分祠がある。元来は、松本歩兵連隊の守護神で、松本医学専門学校の移転にともない外部へ移転。しかし1956年、当時の学長らによって祭壇は元に戻された。翌年の遷座式には、学長ら59人が参加。以後、毎月15日の例祭が公認されてきた。松本出身の著者はこの神社の存在を知り、信教の自由・政教分離の人権損害に義憤を感じて…。
目次
社会教育法と憲法政教分離原則の新しいケース―フィールドワークその一・神社公民館(問題の提起;社会教育の新事例;研究ノート ほか)
教育基本法と憲法政教分離原則の新しいケース―フィールドワークその二・国立大学の神社(証拠写真国立信州大学本部の構内神社;問題提起;研究ノート―学校教育法一条校国立学校の事例 ほか)
国立大学の神社と憲法問題(信州大学の現状;正一位白翁稲荷大明神の経緯;憲法政教分離原則の検証 ほか)
著者等紹介
藤原英夫[フジワラヒデオ]
1935年長野県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科を経て、(株)東京電力留学生としてアメリカに渡る。イリノイ州立大学大学院で教育学、ペンシルバニア大学大学院で経済学を学び、同博士課程を修了。帰国後、政府・経済企画庁所轄の(財)中東経済研究所の創設メンバー、主任研究員。帝京大学教授。専門は、中東問題、エネルギー、国際経済、教育など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。