内容説明
カラヤン没後30年。二人の演奏の天才による激しい人間劇・運命劇をテーマに、「美」とは何かという「問い」に挑んだ著者渾身の労作!
目次
1(フルトヴェングラーとカラヤン―葛藤の核にあるもの)
2(トスカニーニの現在―輝き増すリアリティ;カラヤンのレコード;セルジュ・チェリビダッケ;バレンボイム&ベルリン国立歌劇場の来日―圧倒的な“トリスタン”;クリスティアン・ティーレマン)
3(「クラシック音楽」の成立と「演奏」の天才)
著者等紹介
小川榮太郎[オガワエイタロウ]
文藝評論家。一般社団法人日本平和学研究所理事長。昭和42年生まれ。大阪大学文学部卒業、埼玉大学大学院修了。専攻は音楽美学。論壇を代表するオピニオンリーダーの一人としてフジサンケイグループ主催第十八回正論新風賞受賞。アパグループ第一回日本再興大賞特別賞受賞。専門の音楽をテーマとした著作は『フルトヴェングラーとカラヤン クラシック音楽に未来はあるのか』が初となる。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コチ吉
5
フルトヴェングラーとカラヤンを扱った著作は結構読んだが、結局フルトヴェングラーがカラヤンに嗅ぎとった胡散臭さとは何であったのか、ということである。著者が考える「クラシック音楽」とは、乱暴に言うと、詰まるところ「フルトヴェングラーが振ったベートーヴェンの交響曲」となるのかもしれない。仮名遣いのせいか読み難く、内容も決して分かり易くはなかった。2020/02/22
Tomonori Yonezawa
3
【地元図書館】私が図書館にリクエスト。全447頁、副題「クラシック音楽に未来はあるのか」なので、2人を軸にそれを語る本(あとがきにそれらしきことも書いてるの)だが、何を伝えたいのか分からない本。 それは全編正仮名遣いだからではなく、1章だけで163頁でそこから註が178点12頁分!なのにスピン(しおり紐)無しでもない。 2章が220頁分あるが、内130頁がチェリビダッケについての対談、バレンボイム,ティーレマンの思い出話。2人と対比する為の登場ではなく、彼らが主役。 最近の漫画みたいな本だった。2020/01/05