内容説明
8つの関連病院を持ち、1万4000名もの職員を抱えていたアレゲーニ大学が、1998年7月、約1500億円の負債を抱えて倒産した。全米の医療界を揺るがす事件となったその倒産劇を、内部で目撃した日本人医師による記録。病めるアメリカ医療の現実について、さらには大学病院神話がいまだ生きる日本の医療に警鐘を鳴らす。
目次
第1部 大学病院が倒産する日(突然のレイオフ;アメリカの医療制度 ほか)
第2部 病めるアメリカ医療(ビザの問題;医療の質と経営 ほか)
第3部 理想の病院とは(医師としての尊敬;新部門のスタート)
第4部 日米の医療の違い(良い医師とは;日本の医療事故は増えているのか)
著者等紹介
照屋純[テルヤジュン]
1954年東京に生まれ、東京教育大学付属高校を経て1979年北海道大学医学部を卒業。1986年帝京大学医学部第三内科講師・輸血部副部長。1989年から1995年までボストンのハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院に在籍。その間アメリカの医師免許をとり、臨床病理学の専門医、輸血学の専門医、血液凝固学の専門医の資格を取得。同病院輸血部の副部長を勤めた後、帰国して順天堂大学医学部輸血学助教授。1997年に再び渡米。フィラデルフィアのアレゲーニ大学付属ハーネマン病院の輸血部長、1999年にシカゴのノースウェスタン大学付属病院の輸血部長・血液凝固部長・臨床検査部副部長を経て、2001年からベイラー医科大学病理学・小児科学・内科学助教授、テキサス小児病院輸血部長・血液凝固部長・血漿交換療法部部長
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