感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきあかね
20
旅先の書店で郷土本のコーナーに立ち寄るのが好きだが、那覇のジュンク堂書店に行って驚いたのが、汗牛充棟という言葉が相応しい沖縄の歴史本の多さだ。長い年月をかけて様々な文化が混淆し、流転の歴史を経た地であるから、現在を成り立たせている過去への関心が高いのかもしれない。 本書はペリーの来琉から、「ちゅらさん」の沖縄ブームまで、近現代の沖縄の歴史を俯瞰する。通史的な構成である一方、時代や地域をまたいで共通する問題、タイトルにある「つながり」が随所に意識されている。⇒2023/04/06
Mc6ρ助
12
ChooseLifeProjectのChoose大学での紹介。講義の内容を詳しく記述してくれる。オキナワが一朝一夕で理解できるはずもなく例によって立ち竦むのだが、実は読んでいるあいだ、本の内容よりCLPが中折れになってしまったそのあとが気になってしょうがない。東京オリンピックからの大政翼賛ジャーナリズムでわれわが失うものの大きさが気になってしょうがない。2022/03/02
二人娘の父
12
若手研究者たちが「新しい」発想で編んだ沖縄の近現代史。読後のイメージとして、これからの沖縄にむけて開かれた入門書。ここから若い世代が新たに学びを広げ、現状打開の方向を見出すだろうと期待したくなる。戦後の移民政策に関わっては岸政彦さんもコラムで登場。個人的には田仲康博『風景の裂け目 沖縄、占領の今』が気になり、さっそく購入した。学びは続くのだ。2022/01/08
nago
2
旅行に行くので読んでみたけれど、読まないで訪れたら沖縄の景色の見え方が違っただろうな。 ・米軍基地はもともと日本軍の基地だった場所もある ・日本復帰を望んで積極的に沖縄の言葉を教育から排除した時期がある ・沖縄戦について戦後すぐ多くの人々は語ることができなかった(故に沖縄戦の民衆の体験談が歴史として記述されるのは時代を経てからとなる) など、知らなかったこと・気づかなかったことを知れた。沖縄の歴史から、これからの世界の平和に向けて学ぶべきことはたくさんあるのだろうな。2024/03/25
orihuzakawagon
1
『若手研究者たちがまったく新しい視点で沖縄の歴史をつなぐ待望の「入門書」』との事で、手に取ってみました。確かに今まで知らなかった外国からの視点や沖縄の住民の意識変化という側面を知ることが出来ました。あと実際に住んでいる場所の近い時代の知識という事で、読みながら頭の中でいろいろな事象が駆け巡り、疲れた(この本が悪いという意味ではありません)。2022/05/01