内容説明
歴代天皇が熱心に歌集を編ませたのはなぜか?日本では江戸時代まで自然災害は鬼神のせいだと考えていました。鬼神をなだめねば、それには歌だ。こうして言霊思想が『万葉集』という世界に類を見ない文化遺産を成立させましたが、平安時代、貴族たちの政治とは、「歌を詠むこと」だったのです。今も日本人を縛る「言霊」の弊害を白日の下に晒す。筆者にしか成し得ない秀逸の「日本人論」。
目次
第一章 言霊と言論の自由―今も消えていない「敵性語追放」―(言霊とは、言挙げとは;ハイジャック犯強行突破論が許されない日本 ほか)
第二章 日本史の中の言霊―「言い換え」という名の事実隠蔽がもたらすもの―(「縁起の悪い」言葉は「不幸」を招く;名をうっかり知られてはならない ほか)
第三章 戦争と言霊―恐ろしい「言霊の反作用」―(不愉快な予測を受けつけない日本人;「日本的員数主義」の原点をたどる ほか)
第四章 契約と言霊―「有事」を想定しない契約の危険―(日本人特有の「誠意条項」;教会結婚式での「誓いの言葉」の真意 ほか)
終章 日本史の底に流れる言霊
著者等紹介
井沢元彦[イザワモトヒコ]
1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tomo
Syujin Yukido
Kolon
モビエイト
凪の綿