目次
はじめに―乗っ取られたリベラル
第1章 ウクライナ侵略が暴いた「リベラル」の欺瞞
第2章 ハッキリ見えた「リベラル」の落とし穴
第3章 「リベラル」が見なかった「革命の真実」
第4章 マルクス主義の地政学
第5章 元共産党員が語る「マルクスの間違い」
第6章 世界を覆うフランクフルト学派=隠れマルクス主義者
第7章 エコロジーの背骨はマルクス主義
著者等紹介
茂木誠[モギマコト]
ノンフィクション作家、予備校講師、歴史系YouTuber。駿台予備学校、N予備校で世界史を担当
朝香豊[アサカユタカ]
1964年、愛知県生まれ。私立東海中学、東海高校を経て、早稲田大学法学部卒。経済評論家。日本のバブル崩壊とサブプライムローン危機・リーマンショックを事前に予測し、的中させた。ブログ「日本再興ニュース」は、冷静な視点で展開される記事が好評である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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南北
51
経済評論家の朝香豊氏と予備校講師の茂木誠氏の対談本。朝香氏は元左翼で現在は保守の立場をとっている。リベラルというよりは隠れマルクス主義と呼んだ方が適切だと思うが、環境問題やLGBTなどで急速に台頭してきた思想の問題点や矛盾を明らかにしようとしている。注目した点はアメリカ共産党が掲げていた「アメリカを共産化する45の施策」でアメリカの個別事情に依拠した点もあるが、日本の左翼も概ね同様の思想に基づいて行動していることがわかって興味深く感じた。意外と保守業界にもリベラル的な思考が入り込んでいることがよくわかる。2023/10/06
軍縮地球市民shinshin
16
元左翼と保守派の2人が現代の「リベラル」派に対して痛烈な批判を展開する本。戦後左翼のあゆみにもちょいちょいふれている。読んでみるといろいろとおもしろいことが書かれている。第1章はウクライナ戦争に関して。「リベラル」派はそもそもプーチンを悪者だとは思っておらず、プーチンも話せばわかる人間であるという性善説ですべてを考えている。また彼らの考えは「中国や北朝鮮よりも日本の自民党体制が敵」であると考えている。自民党政権が指揮する自衛隊だから信用ができないが、共産国家の軍隊ならば信用できると考えている。2022/09/28
tomo
8
☆☆☆☆ 昔TVタックルによく出ていた政治評論家の森田実(品の良さげなおじいちゃん)が、元共産党員とは知らなかった。のちに脱退して「共産主義者同盟(ブント)」を結成し、今では岸田総理の自民党宏池会主張の「経済重視、平和外交」ブレーンとは!ブルジョワ対プロレタリアート、暴力革命…どれも歴史上の言葉としか響かないけど。巧妙にその姿を隠し、一般民衆に歩み寄ってくる人たちに騙されないようにしたいし、周りの人たちも気をつけてほしい。「天上の希望を説く人々こそが毒の調合者だ」ーニーチェ2022/08/16
紫砂茶壺
7
最近の世界を席巻しているポリコレやSDGsに多大な影響を及ぼしているのがフランクフルト学派=隠れマルクス主義者というのは初耳。言われてみれば、確かに伝統的価値観や現状を否定する方向性という点では共通しているし、その先に「革命」を意識しているからこそのアプローチかと思う。ただ、そもそも左翼はなんでそんなに現状を否定したがるのかという問いはわからずじまい。人間の理性に信頼を置きすぎるからか?2022/07/22
くらーく
5
これが正体ならリベラルは酷いねえ。アメリカの民主党は、先の大戦に参加してソ連と一緒に日独を叩き潰した政党だからねえ。ずいぶん、変われば変わるものだなあ。 まあ、一方向の意見だけを鵜吞みにしないけど、薄々は感じている。ある程度、左右が競って中庸を行くのが良いと思うけど、リベラルの背景にいるのがなあ。かと言って、右側の背景も結構利己的だったりするのだろうな(勝手な想像)。 それにしても、マルクス主義なんて、どうして信じられるのだろうねえ、未だに。100年以上前の思想なのに。全く的外れじゃないのかねえ。2022/09/17