内容説明
江湖の遊侠児、陸小鳳は四本眉毛の異名をもつ、女泣かせな男。ある日、陸小鳳は、相棒の花満楼とともに、滅亡した金鵬王国の美貌の公主と出会った。王国再興のために、略奪された財宝と亡命した皇子の捜索を引き受けた二人は、天下無双の剣豪、西門吹雪を助っ人に、略奪者たちを追う。様々な陰謀が、めまぐるしく蠢く。そして暴かれた真相は、あまりにも意外なものだった。
著者等紹介
古龍[コリュウ]
1937~1985年。香港に生まれる。十代で台湾へ移住し、以降病没するまで活動の拠点は台湾におかれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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辺野錠
2
他の方の感想で武侠版ルパン三世とあったけど確かに登場人物の雰囲気にそんな感じがした。眉毛のような髭だから四本眉と呼ばれる主人公、盲目の美青年の相棒、怠け者だがからくりの達人、剣を抜けば自分が死ぬか相手が死ぬかの剣士とキャラクターに個性があるのが楽しい。武侠小説の要素の他に話が二転三転して黒幕が明らかになっていくミステリー要素もスリリングで楽しかった。2020/10/05
こひた
0
「花より悪党の血の方が美しい」。武侠にミステリーやらチーム物の要素やら2015/07/30
ちい
0
再読。金庸が剛なら古龍は艶というところか。キャラクター、情景描写、あらゆるところが艶やかで心をくすぐられる。惚れ惚れする男っぷりの陸小鳳、常に周囲に優しさをまとう盲目の花満楼、必殺の剣を静かに振るう西門吹雪。魅力的な男性陣が目白押し。物語は何度もひっくり返るので、途中さっぱり訳がわからなくなってしまったものの(笑)、彼らが話し動いているなら何でもいいや、という気持ちにさせられます。彼らの語る台詞も、粋で洒落ていて心に染みます。2014/10/04