内容説明
東京から熊本へ嫁いだ料理家が、ふと書きはじめた食べもの日記。日々の食べもの、その作り方。土地の食物、季節の野菜、耳慣れないイタリアの調味料やパスタの名前…。優雅さと野性味が調和する、料理家・細川亜衣の世界。食欲と料理欲、読書欲を刺激する、新しい料理の本。
著者等紹介
細川亜衣[ホソカワアイ]
1972年生まれ。大学卒業後にイタリアに渡り、帰国後、東京で料理教室を主宰する傍ら料理家として各メディアで活動。2009年より熊本在住、料理教室を主宰するほか、各地で料理会を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なー
7
料理研究家の女性が家族や自分のために作って食べる日々の献立や簡易なレシピを書き留めたもの。最初は「美味しそうだな~」と思いながら読んでいたのですが、じっくり読むのは大変でした。多くの料理に香草や香辛料が面白い使われ方をしていて、途中から「この人達『普通のご飯』は食べないのかな…」と思うようになりました。(普通のご飯というのは切干大根を炊いたのとか豚汁とか)でも、このお家の人達はこういうお料理が「普通」なんですね。そう考えると何だか不思議。2023/03/16
奥山 有為
6
手元にほしい!!2019/04/24
kuukazoo
5
1年余りの日々のレシピ約340頁。ボリュームに圧倒される。素材の組み合わせや加工の仕方をいろいろ考え工夫して一皿の料理を作るのは自分もやっていることではあるけれど、スキルも経験も環境もレベルが違いすぎて読めば読むほど別世界。わたしは栗を使った料理は栗ご飯と栗きんとんしか知らないが、この人は栗のスープや肉との煮込みを作る。ほとんど異文化との出会いである。地域だけでなく人によっても作る料理は全然違うことに改めて気づき、そのことが興味深かった。2020/07/14
tom
5
プロという人は、こうやって記録を残すものだろうとは思います。プロとしては、当然のことでもあります。でも、プロの仕事を結果としてだけ見る普通の食い物好きにとっては、ページを繰ること自体が、とてつもなく苦痛の本でありました。こういう本は、実に珍しいと思うのです。その意味で、ユニークな食い物本でした。付け加えていえば、食い物について、こういうふうにして記録するという行為そのものに、なんともいえない凄みを感じてしまい、そのあげくに、正岡子規の「仰臥漫録」を連想してしまった。食い物の世界から超越してる食い物本です。2014/04/06
su-zu
4
料理研究家の米沢亜衣さんが、あの細川家の嫁として熊本で暮らし始めてからの食卓の記録。普段の粗食と、仕事レシピ、さらに来客の多い細川家ならではのもてなしレシピ。レシピは覚書程度の物なので、レシピ本と言うよりも、沢村さんの献立日記や武田さんの富士日記を思い起こさせるような、素顔の細川家を垣間見るエッセイとしての魅力が大きいと思いました。幼い子供を育てながら仕事に家事に奮闘する細川さんの、心細そうな様子がそこここに見え隠れして、親近感。装丁も美しい。ともかく、どれもこれもうまそー!2015/10/12
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