かくしてバンドは鳴りやまず

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784898150658
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

「事実」は知るほどに野蛮さと理不尽さに満ちている。しかし敢えてそこに立ち向かう、“ノンフィクションライター”とは何者か。20世紀を生きたノンフィクション作家の目に入り込み、彼ら自身を照射する最も危険な超ノンフィクション!『プロレス少女伝説』『小蓮の恋人』『十四歳』等で知られる井田真木子の、最後のメッセージ。

目次

第1章 トルーマン・カポーティとランディ・シルツ(“切実さ”について;彼らはどこで“生まれた”か?;僕は勉強ができない;彼らのミステリー)
第2章 『さもなくば喪服を』と『きけわだつみのこえ』(“喪”の時間;固茹で卵がある風景;戦争で死ぬこと、病院で死ぬこと;固茹で卵のその後)
第3章 カール・バーンスタイン&ボブ・ウッドワード『大統領の陰謀』(敗者の烙印;ウッドワードの断言、バーンスタインの逡巡;バーンスタインさん、もうおわりですか?)

著者等紹介

井田真木子[イダマキコ]
1956年神奈川県生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒業。『プロレス少女伝説』にて第22回大宅壮一ノンフィクション賞、『小蓮の恋人』にて第15回講談社ノンフィクション賞を受賞。2001年3月14日逝去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

秋 眉雄

14
取材対象者と自分自身とをペットボトルに入れてガンガンに振った後に特殊な濾過装置を通して一本のジュースにする。飲むと爽快感やスッキリ感を得られるのではなくて、ギリギリ感を得られます。『自分にあとどれほどの人に会う機会が残されているのか。(中略)すでに若くはなかったが、そのとき、私は思慮に乏しいという意味においては十分に若かった。』もしもの話をしても仕方ないけど、もしも彼女が存命であったなら、とんでもない傑作をものにしていた気がします。2017/07/14

k

2
サークルのOBの方が貸してくださった本。どきどきした。井田さんは“目”のひとなんだなあ。正攻法とは言えないけれど、徹底的に攻めているノンフィクション作家論。2010/12/22

takao

1
ふむ2024/10/14

ぼの

1
作者の絶筆となったシリーズをまとめたもの。企画書に記載されていた9回分全てを読んでみたかった。2010/04/30

himawarisun6

0
何がきっかけかは忘れたが、図書館で借りて一気に著者の文章のファンになってしまった。数年後にふと読みたくなり、本屋をはしごし4軒目で購入できた時は嬉しくてなかなか興奮が冷めなかった。 シリーズは未完だが、著者の真摯な姿勢が窺える文章がとても好きで何度も読み返す。全身全霊で取材する著者と取材対象の距離はとても近く、共感するというレベルを遥かに超えている。しかしギリギリ自己と対象との間に線を引いて文章にできるのは才能なのか。だからこそ、若くして病気で亡くなった事はとても残念でならない。

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