内容説明
薬師寺総研究の集大成!近年の東塔解体修理による新知見もふまえ、これまでの諸研究を網羅した、今後の薬師寺研究の資料となる決定版。
目次
薬師寺の創立と移転
東塔
東塔水煙
金堂薬師三尊像
金堂薬師如来像台座
東院堂聖観音像
講堂弥勒三尊像
八幡三神像
吉祥天画像
慈恩大師画像
仏足石
法相宗と薬師寺
著者等紹介
大橋一章[オオハシカツアキ]
1942年中国青島生まれ。早稲田大学大学院博士課程了。現在早稲田大学名誉教授
松原智美[マツハラサトミ]
1957年千葉県生まれ。早稲田大学大学院博士課程了。現在美術史家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chang_ume
8
今年6月の最新刊。旧版(2000年刊)と比べると、東塔と金堂薬師三尊像に増補箇所が多く、それぞれ年輪年代測定と蛍光X線分析を用いた科学分析の成果賜物だろう。美術史分野にとっても、科学分析の援用が必須であることを如実に表しているようだ。これらに加えて、東塔相輪の檫銘に関して貴人用書式である「平出」「闕字」の使用を指摘しながら東塔建造の時期や時代背景を明らかにした東野治之2008年論文など、分析の精緻化は依然として可能性豊かであることもよくわかった。そして本書の価値を説いた大谷徹奘薬師寺執事長の序文も魅力的。2022/07/22