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木の国の歴史―縄文から江戸へ木の文化を探る

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784898064696
  • NDC分類 521
  • Cコード C0052

出版社内容情報

古い木造建築の前に佇むと懐かしい気持ちがこみ上げてくるのはなぜだろう。この素朴な疑問を出発点として、著者は日本人と樹木との関わりを物語る歴史の一齣一齣を掘り起していく。縄文遺跡に、古代の寺院建築に、中世の武家居館や壮麗な戦国の天守閣、離宮建築に、木を生かし木に生かされてきた日本人のアイデンテイテイと私たちのあるべき未来がそこに垣間見える。前著(『木の国の物語』)以来、尽きない木の文化史の話題を満載。 

はじめに…3 
 
序 章 木の文化の黎明

   最終氷期の終了…14/古代文明と樹木…16/縄文と木の文化…18/
   三内丸山―日本海―出雲…21/巨木文化と出雲大社…23/弥生の建築技術…25/
   古墳時代の王宮大工…29/神社建築について…31

第1章 古代の文明開化と仏寺建立

   飛鳥寺がはじまり…38/栄える飛鳥京…41/技術者の育成…43/法隆寺建造の手順…46/
   精密仕上げの秘密…48/飛鳥の技術に追いつけない…51/ヒノキは日本の固有の優良樹種…55/
   檜皮葺きは日本の創出…57/幻の難波宮…60/飛鳥の木造仏は一級品…62/
   蔵作氏と止利仏師…64/飛騨の匠と止利伝説…67/飛騨の匠の実像…70

第2章 新都を造る―藤原京と平城京―

   高耀る藤原京の大殿…76/藤原宮の役民の歌…79/屋根とトイレ…81/
   平城遷都と労役者の逃亡…83/藤原京の建物を移築…87/帝都の美観を保て…89/
   盧遮那仏の造立…91/大仏と大仏殿を六年半余で…93/造立を急いだ特別な理由…96/
   東大寺に巨大な東西両塔…98

第3章 儀式と饗宴のための寝殿造り

   名人絵師と飛騨の匠…104/寝殿造りは特異な様式…106/光源氏邸が最上級モデル…109/
   貴族の謳歌と不安…111/寝殿造りの室礼…114/蔀戸・遣戸・襖障子・畳…116/
   王朝人の服装…120/内裏と火災…122/『方丈記』が書いた安元の大火…126/
   内裏の暑さと寒さ…128/当時といまの気温差…131

第4章 武家の時代と書院造り

  「ゆか」と「とこ」…136/椅子の不思議…139/なぜ椅子は普及しなかったか…142/
   縁台と床几…146/書院造りは住文化の源…148/金閣と銀閣…150/豪華さを極めた書院造り…153/   庶民の住居は…156/生活史を変えた板…158

第5章 城造りから江戸の町造りへ

   天守出現…164/戦国武将と大工…167/秀吉の築城好き…170/木材と技術の確保…174/
   慶長期の築城ラッシュ…177/木曽谷の保護…180/家康が重用した大工…182/
   江戸の町と大火…185/火附盗賊改長谷川平蔵のこと…188/大岡忠相の奮闘…191/
   飛鳥以来の発明…193/火災で儲けた材木商…195


第6章 数寄屋趣味の誕生

   茶が伝わる…200/侘び茶とは…202/簡素を極める…205/秀吉が猶子にした親王…208/
   桂離宮を造る…212/天下の絶景…215/受けつがれた数寄屋趣味…217/桂離宮の真髄…220

その他の参考資料と取材協力…226

あとがき…229

中嶋尚志[ナカジマ ショウジ]
著・文・その他

内容説明

日本固有の木造り文化は、乱伐・災禍を被り続けながらも、日本人の感性とともにきわどく生き残った。あと100年戦乱の世が続いたら、木材は枯渇していただろう。日本の木の文化史を見つめなおす。

目次

序章 木の文化の黎明
第1章 古代の文明開化と仏寺建立
第2章 新都を造る―藤原京と平城京
第3章 儀式と饗宴のための寝殿造り
第4章 武家の時代と書院造り
第5章 城造りから江戸の町造りへ
第6章 数寄屋趣味の誕生

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

55くまごろう

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既読の「木の国の物語」作者による二作目。タイトルから、木に関わる新しい話題を期待したが、前半は前作と重なる記述が多く、後半は木というよりも歴史的な話題が多く、やや拍子抜けだった。一方で考えさせられる有意義な記述もあった。我々は日本史で過去の寺社や城郭といった建築を学ぶが、その裏でどれだけの量の木材が消費され、どれだけ多くの職人が必要とされたかにまでは思いが至らない。そうした点に気付かせてくれたことは、非常に有意義だったと思う。2019/07/04

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