内容説明
本書は、前半の睡眠障害では、ともすれば軽視されがちな睡眠医学の重要性にスポットを当て、臨床上とくに多い不眠症の治療のあり方と、睡眠薬の副作用およびその対策について、具体的な提示をした。後半の感情障害では、PETを用いた薬理・生化学的研究の現状という行動遺伝学からみた生物学的構想から始まり、難治性うつ病や高齢者のうつ病への治療戦略が豊富な経験に基づいて提示した。
目次
1 睡眠障害(睡眠医学の重要性―科学技術庁研究班の予備調査の結果から;睡眠薬の副作用;睡眠薬の使い方;Q&A)
2 感情障害(感情障害の薬理・生化学的研究におけるPETの役割;躁うつ病の生物学的構造―性格の行動遺伝学が明らかにしたもの;難治性うつ病に対する治療戦略;難治性うつ病の治療戦略―双極性障害を中心に;老年期のうつ病の特性と治療の工夫;老年期うつ病の治療―難治症例の経験を通して;Q&A)