講談社+α新書<br> 「人口ゼロ」の資本論―持続不可能になった資本主義

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講談社+α新書
「人口ゼロ」の資本論―持続不可能になった資本主義

  • 大西 広【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065328330
  • NDC分類 334.31
  • Cコード C0295

出版社内容情報

衝撃の数理モデル「資本主義が続く限り、人口はゼロになる」
なぜ少子化対策は失敗するのか?
人口減の根本にあるメカニズムは何か?
まったく新しい着眼が拓く、日本再生の道!

「人間の数が減ればどういうことになるのか、どういう打撃をこうむるのかについて、私たちは永らく無関心でいましたが、人口減はその深刻さを認識させつつあります。最近は政府でさえ「人間への投資」を主張するようになっています。しかし、日本社会の基本は全然その方向に進んでいません。実質賃金は30年近くも減少した上、2022年以降の物価上昇でさらに大きな切り下げが進行しています。政府が「少子化対策」と称しているものを確認しても、それらで人口減が解決するとはとても思えません。政府は「やってる感」を出すことにしか関心がないのでしょうか。これはこの問題が相当大きな日本の構造転換を必要とし、それに手を出せないことから来ている反応と考えざるを得ません。何より今の少子化は、人々が望んでもたらしているのではない、子供をつくろうとしてもできない状態に労働者がおかれているからこそ起きているのです」――本書「まえがき」より大意

本書のおもな内容
・経済学は少子化問題をどのように論じているか
・「ヒトの軽視」が生んだ将来不安
・社会格差が歴史的にも人口減の最大要因
・非正規労働者は「好きな相手との結婚」を諦めよ!?
・結婚と出産を乗り越えても立ちふさがる高いハードル
・必ず貧困者をつくらなければ持続しないのが資本主義
・ジェンダー差別は「生命の再生産」を阻害する
・AIに人間はつくれない
・賃金格差を広げよ!? 新自由主義が社会に根強い理由
・途上国の発展が日本の不利益に?
・教育の無償化は人口政策
・企業行動への国家の強制介入も必要に
・資本主義からの脱却へ

【著者略歴】
大西広 おおにし・ひろし
1956年生まれ。1980年京都大学経済学部卒業、1985年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。1989年京都大学経済学博士。1985年立命館大学経済学部助教授、1991年より京都大学大学院経済学研究科助教授、同教授を歴任。2012年より慶應義塾大学経済学部教授。2022年3月31日慶應義塾大学定年退職、同年慶應義塾大学名誉教授。世界政治経済学会副会長。主著に『マルクス経済学(第3版)』(慶應義塾大学出版会)、他にマルクス経済学や中国問題に関する著書多数。


内容説明

なぜ少子化対策は失敗するのか?「ヒトの軽視」「ジェンダー差別」「新自由主義」が生む真っ暗な未来。

目次

第1部 人口問題は貧困問題(日本人口は2080年に7400万人に縮む;労働者の貧困化が人口減の根本原因)
第2部 マルクス経済学の人口論(経済学は少子化問題をどのように論じているか;マルクス経済学の人口論;人口論の焦点は歴史的にも社会格差;ジェンダー差別は生命の生産性を阻害する)
第3部 人口問題は資本主義の超克を要求する(人口問題は「社会化された社会」を要求する;人口問題は「平等社会」を要求する;真の解決は国際関係も変える;資本主義からの脱却へ)

著者等紹介

大西広[オオニシヒロシ]
1956年生まれ。1980年京都大学経済学部卒業、1985年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。1989年京都大学経済学博士。1985年立命館大学経済学部助教授、1991年より京都大学大学院経済学研究科助教授、同教授を歴任。2012年より慶應義塾大学経済学部教授。2022年3月31日慶應義塾大学定年退職、同年慶應義塾大学名誉教授。世界政治経済学会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

28
マルクスの資本論は資本主義=格差社会と言っており、格差社会の帰結として子供を持つことができない層が生まれ人口減となることをマルクス経済学の考えを用いてやや難しいがスマートに説明している。労働者の供給源がないと資本主義は維持できない。小手先でない根本的な解決は資本主義から脱した平等主義しかないとも言っている。目先の企業の利益や課題にとらわれて少子化を放置してきたが、少子化は社会や企業の将来の利益を損なうことを皆が理解しなくてはいけない。結局はコモンズの悲劇になる。2023/10/08

グレートウォール

11
マルクス経済学における人口論を根底に、現在日本が抱える人口減少の原因を探っていく。 「個人の選択、利益」の総和が、まわりまわって「個人の不利益」になるロジックや、欧米の外国人労働者問題ははるか昔からの歴史的背景があること、そして生命の再生産という捉え方がとても勉強になった。 なぜ結婚しないのか、なぜ子供が欲しいと思わないのか、様々な要因が絡み合うが、いま一つの答えとして日本の抱える貧困という問題が注視されていることは、本書でも例外ではない。 この先の日本に不安を覚える。2023/12/15

まゆまゆ

10
出生率2.07を維持できなければ、将来人口ゼロに向かうことになってしまうことを明らかにし、あらためてマルクスの労働価値説から資本主義の転換を説く内容。資本と労働力からなる労働価値説のおいて資本(機械)優先で労働力(ヒト)を蔑ろにしてきたことで、人口が減っている。現代の日本で結婚しないのは若者の貧困が根本的な原因と明らかにする。2024/03/11

coldsurgeon

7
日本の人口減少問題にマルクス経済学で立ち向かう。人口減少が進めばSDGsを遂行できない。出生率回復が必要だが、異次元の少子化対策では期待できない。若者が結婚し、子供を持ちたいと考えるようになるための「子供を持っている他人を見てうらやましいと思える」「自分もまたそれになりうると思える」条件が、社会に必要。人より物を重視する資本主義は、貧困層を作らなければ持続可能ではない。生じた社会格差こそが人口減の主原因。子育て世代への所得再分配は結婚できない人を貧困に導く。貧困を前提とした社会政策では目的は達成されない。2023/11/03

伊野

5
マルクスの近代経済学をベースに、現代の少子化問題について論ずる。現代から見て子供を増やすこと(生産性を増加させること)が、次世代にとってどの程度効用があるかという観点から政策立案されるのが望ましいが、実際は「われ亡きあとに洪水はきたれ」という資本主義の持続不可能性の方が機能しているため、効果的な政策が打てていないという印象。2024/01/21

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