目次
第1章 詩と理論
第2章 ニュー・クリティシズム
第3章 構造主義
第4章 脱構築
第5章 ロシア・フォルマリズム
第6章 詩と歴史
第7章 詩と性
第8章 理論における詩
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
9
現代文学理論とは主に作者の特権を抜き、テクストが語るところを読む方法を指す。<ニュー・クリティシズム>は多声的なものを単声的なものへと還元するリテラシー教育で、<構造主義>は読者に対する教養主義で、<脱構築>はとことんアイロニカルで、<ロシア・フォルマリズム>は二次元の幼女への欲情と三次元の幼女への欲情とは別物だとし、<歴史主義>はロマン主義的に文学テクストの模倣的側面を強調し、<マルクス主義>は抒情詩を突っ撥ねて、<フェミニズム>は生政治的な観点からジェンダー要素を問う。つまり、事件は読者で起きている。2016/05/25