感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
89
穂村さんは42歳の時に緑内障と診断され、20年も治療を続けているのだそうだ。緑内障は現代医学では完治出来ない。そういった病を抱えた著者による自分語りエッセイ。失明の恐れは文筆業への決意になったとのこと。ただ怖いのは恐いと正直に吐露する。自分が死ぬ時にしか治療が成功したか判別できないことから生と死に対する観念的な話も語る、緩やかに。特に父親とフジモトマサルさんの話が印象的。彼らのキチンとした生き方に感銘するも自分には出来ないと素直に他者と違う自分を認めることは、病と共に不安と付き合うのに必要なことに思えた。2025/09/10
ひらちゃん
44
完全に治ると言えない病気は確かにあって。自分自身も完治はなく寛解にしかなり得ない病気である。緑内障については失明もあると知り、この本で知った穂村さんの性質からすると向き合う事の難しさも感じ取れる。誰しも健康体でいられればと願うが叶わないのが人。今日を生き延びまた明日を迎えられればよしと割り切りたい(願望)。知ったからなのか、穂村さんの短歌に影響を及ぼしてるんだろうなと思った。2025/08/23
K1
12
眼科医と精神科医との対談つき。不治のの病と折り合いをつけて20年目にー永遠に生きるボタンと今死ぬボタン。生まれてきたからには、いずれ死ぬけれど・・・意思を持って押すとなると、うーん。考えちゃうなぁ。2025/09/08
𝐂𝐄𝐋𝐄𝐒𝐓𝐈𝐍𝐄
6
ですます調で書かれていて、いつものほむほむらしさが薄い。編年体的に、生い立ちから、学生時代、病気の発覚など出来事を順を追って知ることができたのは、ファンとして嬉しかったけど、「いつものほむほむのエッセイ」を期待して読むと、あれ?ってなってしまう。すごい余所行きのほむほむだなという印象(笑)病いと健康がテーマのレーベル?から出されているから、ターゲット層がいつもより広いのが理由なのかもしれない。2025/07/12
悪者みきこ
4
まだ1周目でさらっと読んだだけ。いつものほむほむと趣は違う。二階堂奥歯さんの話に惹かれ調べてみた。八本脚の蝶、読んでみたいが引き込まれそうな気もする。