感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
blue-brass
1
「智恵子」を知ったのは、吾妻スカイラインを走る観光バスの中でだ。60年も前、小学校3,4年の頃だからガイドさんの説明を正しく受け止められはしなかったろう。車中で彼女が諳んじた「智恵子は東京に空が無いといふ」という文学的な意味など考えもしないし、その不可解な一節と智恵子が精神異常だったという話とが変に繋がってしまって、何でそんな人を高村光太郎という高名な詩人は結婚相手にしたのだろうと思い、以来ずっとハテナであった。そんな自分も親となり娘が小1の夏、福島旅行をして本書と出会った。積読の20年を経て本日氷解。2024/08/05