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内容説明
点描の画家、ジョルジュ・スーラの代表作「グランド・ジャット島の日曜日」「アニエールの水浴」などの制作過程を分析、わかりやすく再構成。夭折の画家の画期的な画論集。比較参考絵画図版を含め、収録図版点数実に百二十点。多用した部分図によってスーラ独特の点描技法の秘密に迫る。
目次
序章 「点描」の画家
第1章 河辺の休日を描く―「アニエールの水浴」と「グランド・ジャット島の日曜日」
第2章 闇から光を紡ぎ出す―スーラの素描
第3章 室内を描く―「ポーズする女たち」
第4章 夜の娯楽の世界を描く―「サーカスの客寄せ」「シャユ踊り」「サーカス」
第5章 点描を超えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
32
三省堂書店・池袋本店で発見。凝り固まった読書の目先を変えたくて。巷では「新印象派」と呼ばれているらしい。色彩理論と点描法を採用したことで、印象派の光が弱めた造形的秩序を反転させたと。でも正直本書を読む限りではさほど点描そのものにメッセージは感じない。むしろ高級娼婦やサーカス団に向けたロートレック的な共感(及び憧憬)の眼差しから富と権威を独占する輩への反発が伝わってきた。ブルジョワだからこそブルジョワの欺瞞や孤独をフェアに見抜けるのかも。ゲバラやカストロも裕福な生まれだったし。「グラヴリーヌの水路」が好き。2021/04/01