内容説明
“有限の生”とともに生きるということ。人は「意のままにならない生」の哀苦や残酷さを前に、それでも“世界了解”を果たすべく格闘し続ける。そこにある人間の“美”と“救い”の原理を探る。
目次
第5部 “有限の生”と“無限の生”(“自己完結社会”の成立と“生活世界”の構造転換;最終考察―人間の未来と“有限の生”)
著者等紹介
上柿崇英[ウエガキタカヒデ]
1980年生まれ。大阪府立大学准教授。環境哲学・人間学研究所所長。専門は、環境哲学/現代人間学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ニッポニテスは中州へ泳ぐ
7
☆=5/5 私を形作る核の部分に土足で、しかも正当な理由に基づいて踏み込んでくる恐るべき本。 本書に出会う以前の私は「世界の中の動かしがたい諸々の運命や障壁を自由に動かせる物へ変えていく過程、脱ぎ着自在なファッションに似た存在へ変えていく過程」こそ人類の進歩であり誇るべきそれは無条件に善い事だと思っていました。が、・・・。 読了から2ヶ月、私の中の信念のネットワークが、あまりに自分とは異質な本書の内容をなんとか己の中に位置づけようと全力でもがき、その異物を取り込む形で再建・再構成されていくのを今も感じる。2022/05/14
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