内容説明
ひょんなことから新津市を知り、新津の人たちを知り、新津市長を知った。面白い人たちである。何が面白いかというと、「日本一の田舎になろう」と言うからである。また、越後の片田舎と言っても叱られそうもない小都市から、「全国に向け、さまざまな新しいメッセージを発信したい」と言うからである。地方分権、地方主権。地方都市の在り方について多く論じられているが、納まるところ中央の付属のように地方が存在する図柄は変わったとはいえない。また、現実的にその構造が変わるとは官民ともに思っていないふしもある。それに対し、「それは、地方都市に誇りがないからだ。誇りある町をつくり上げ、地方に住む人が誇り高き生活を送れるようになったら、その町は大都会を超える」と力説する男がいた。「そのため、町に誇れるものをつくり、町の誇りを発掘し、住む人に提供したい」と拳を握った。彼の理想は「偉大なる田舎」の構築。このメッセージが全国の地方の市町村へ届くことを念じて本著を纒めてみた。
目次
新津という妙な都市
偉大なる田舎の市長と語る
小林一三を探る
偉大なる田舎の市長へ
新津学入門