内容説明
存在の運命と本質を掴み取る“言語の魔力”―現代小説への反措定をなす明晰なる小説技法が現出するバロック的世界。現代短歌の光源・塚本邦雄の全業。本巻には、長編小説四編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃっぴー
12
読メ友さんのレビューで読みたかった短編集「雨の四君子」。探したけど見つからず、図書館の全集のなかに見つけました。バラエティーに富んでいて最後の余韻がいいです。旧字体、旧仮名遣いで綴られる美しい文章は何とも優雅です。表題「雨の四君子」が一番好きです。お薦めして下さった読メ友さんに感謝です。2018/03/12
すいれん
2
藤原定家と後鳥羽上皇の小説…昭和47年ぐらいに出たものだけど、すでに古典化してる。仮名遣いが、旧。けどかえってワンクッションおいて話が浮かび上がる感じがする。「火宅玲瓏」俊成卿女も出ていて面白かった。現代の短編集の方、京都弁は旧仮名遣いがしっくりくることを発見。2016/06/24