感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あや
20
無季、自由律、ということで、こんな自由な俳句もありなんだと感嘆しました。2022/11/24
かふ
18
「のっけから虚子の捨てたバナナの皮 堀田季何」「のっけから」この感じだからこの一句が面白いか面白くないかでこの句集の評価が分かれると思う。虚子とくれば「ホトトギス」の伝統俳句。それが捨てたとあるのだから、「新興俳句」系の俳人だろうか?そのバナナの皮に滑ってしまうのはわたしのような俳句趣味人を言うのだろうかと思ってしまった。もうこの一句で笑える。堀田季何はNHK俳句でも論理的でわかりやすい人だと思う。自身のトランスジェンダーとしても、同一性か解離性かと見据える句が多いと思う。一見実験的に思えるがアラブで出版2024/11/17
際皮
5
堀田季何の第二句集・第三詩歌集である。 <棄てられてミルクは季語の匂いかな>季語の匂いという把握に、納得感がある。 <ぐらぐらになった詩人が生えている>「生えて」いるという動詞が成功していると思う。ぐらぐらになった詩人は、「生きて」はいない。2022/03/12
garyou
4
句集はまだあまり読んだことがないので破調の句には苦戦した。だが、破調でもどこかに調べがあって、それでこれは詩だし俳句でもあるんだなと思った。調べは定型であることを意識したという「亞剌比亞」の句に顕著である。この句集を手にしたのは「ゴドーを待たせる」という句を目にしたから。2023/12/10