内容説明
「春の如く夏の如く、豪華、趺宕」(虚子)。石鼎は、この吉野時代で終わったのか。静かなる石鼎、回想する石鼎、神との、宇宙との交感を果たす石鼎を調べるうちに、石鼎にのみ読ませるために造本された「鹿火屋」が二冊、著者の手許に来た。天才石鼎の実相に迫る真迫の考証、ついに成る!!併録・石鼎用「鹿火屋」(石鼎用部分)完全復刻、鼎談(寺本喜徳/土岐光一/岩淵喜代子)。
目次
第1部 考証・原石鼎の憧憬―二冊の「鹿火屋」(頂上の野菊;鳥見霊畤;索引「神」の項目;郷土信仰;松沢病院;終焉の地二宮;石鼎用「鹿火屋」;戦争;「手簡自叙傳」;石鼎の野菊)
第2部 復刻・二冊の「鹿火屋」(昭和十六年十月号;昭和十七年一月号)
第3部 鼎談・石鼎を探る
著者等紹介
岩淵喜代子[イワブチキヨコ]
1936年生まれ。1976年「鹿火屋」入会・原裕に師事。1981年「貂」創刊同人として川崎展宏に師事。2000年同人誌「ににん」創刊代表。2001年句集『螢袋に灯をともす』により「俳句四季大賞」を受賞。現在、「ににん」代表、俳人協会会員、現代俳句協会会員、日本ペンクラブ会員、文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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