その眼、俳人につき―正岡子規、高浜虚子から平成まで

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784897097411
  • NDC分類 911.36
  • Cコード C0095

内容説明

正岡子規の“写生”が高浜虚子・山口誓子へと変貌する姿を追い季重なりが否定されて失った“時のうつろひ”に思いを致す。其角堂永機・春秋庵幹雄ら明治月並宗匠の再評価を目論むなど明治・大正・昭和の俳句史を縦断する先に平成俳句が関悦史を得た意味に至った40編。“現代俳句研究”という未踏の曠野に切り込む若き学才が近現代俳句の“眼”へ果敢に迫る意欲作!

目次

総論(俳句とは)
近代(近代の技法;近代の季感 ほか)
明治(正岡子規―1867~1902;俳諧宗匠 ほか)
大正(飯田蛇笏―1885~1962;高浜虚子1―1874~1959)
昭和戦前・戦中(高浜虚子2―1874~1959;星野立子―1903~1984 ほか)
昭和戦後(日野草城―1901~1956、鈴木六林男―1919~2004;富安風生―1885~1979 ほか)
平成(井上弘美―1953~;関悦史―1969~ ほか)

著者等紹介

青木亮人[アオキマコト]
昭和49(1974)年、北海道小樽市生まれ。同志社大学文学部文化学科国文学専攻卒業、同大学院を修了。博士(国文学)。現在、愛媛大学教育学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yumiha

23
実は、NHKラジオ『俳句の変革者』をほぼ毎週聞いている。語り口は易しく興味深い。それで青木亮人氏の本書にも食指が動いた。本書も、やはり読み易く興味深い。たとえば、近代俳句を切り開いた正岡子規を「落伍者」と言い放ち、明治の俳壇では年若き無名俳人に過ぎず、子規派は全くの少数だった、とのこと。そうだったんだぁと驚き、これまでの認識を改めさせてもらった。また、現代では見向きもされぬ当時の月並俳句の宗匠たちについても詳しい。2017/06/27

Nick Carraway

0
良い俳句論文を読んだ。近代俳句史でははしょられる「旧派・月並」の宗匠たちに触れた論文は目から鱗で、私は初めて彼らの価値を知って興奮した。また近代の季感は「うつろいの消滅」であったとする論は、古典理解から導かれた正統的な学術論文である。その他にも資料を読み込んだエッセイ風の文章も味がある。ただ、関悦史を論じた文章のサブカルの羅列は私にとって理解の及ばないものであったのは寂しい。『日本文学』誌での書評で、澤正宏先生が近代・現代の時代区分の捉え方や、文体に苦言を呈していたが、青木先生、気にせず頑張って!2020/02/06

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