わかる実験医学シリーズ
癌のシグナル伝達がわかる―癌研究の基礎から分子標的治療まで

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  • サイズ B5判/ページ数 117p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784897069678
  • NDC分類 491.65
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 癌研究はここまで進んだ!
癌の発症に関与するシグナル伝達分子の研究内容が,基本から最新のトピックスまでよくわかる!
イレッサ®やグリベック®などの分子標的薬の研究や,CGHアレイ法による染色体解析なども解説.    

《目次》
概 論
シグナル伝達研究から癌を知る-基礎研究の進歩と治療への展望
1.乳癌―予後を決めるerbB2
2.大腸癌―新たにわかったAPCの機能



8.ウイルス発癌―ウイルスの巧妙な戦略
9.さらなるシーズの発掘と動物モデルによる解析
基本編
第1章 erbBファミリーと癌トランスレーショナルリサーチ
1.受容体型チロシンキナーゼは癌の発症の進展に関与している
2.erbBファミリー
3.今後の展望
第2章 大腸癌とAPC,Wntシグナル
1.APC遺伝子の大腸癌における異常
2.APC遺伝子産物の構造と機能



8.APCによるAsefを介した細胞接着と細胞運動の制御
9.APCタンパク質と微小管・キネシンファミリー
第3章 胃癌発症におけるピロリ菌CagAタンパク質の役割
1.ピロリ菌感染が引き起こす細胞障害
2.cag PAIとcagA遺伝子
3.CagAの細胞内生物活性
4.CagAの分子多型
5.今後の展開
第4章 消化器癌とTGF-βシグナル
1.TGF-βのシグナル伝達機構
2.TGF-β不応性と癌とのかかわり
3.TGF-βシグナルによる癌化の促進
4.今後の展望
第5章 白血病/リンパ腫の染色体転座
1.染色体の基本と転座
2.二本鎖DNAの切断とDNA修復
3.転座で生じる分子生物学的事象の基本
4.血液腫瘍とよく知られた転座
第6章 GDNF/RETシグナル伝達系と腫瘍発生-甲状腺腫瘍を中心に
1.RETタンパク質の構造と活性化機序
2.RETの生理的機能
3.MEN 2型におけるRET遺伝子変異と病態発現機構
4.甲状腺乳頭癌におけるRET遺伝子変異
5.GDNF/RETシグナル伝達系
6.変異RETに起因する甲状腺癌に対する治療戦略―チロシンキナーゼ阻害剤による抗腫瘍療法
7.今後の研究の展開
第7章 Hedgehogシグナル経路の腫瘍発生おける役割-基底癌を例に
1.母斑様基底細胞腫症候群
2.基底細胞癌
3.Hedgehogシグナル経路
4.腫瘍発生モデルマウス
5.今後の展開
第8章 成人T細胞性白血病とHTLV-1
1.HTLV-1転写制御因子Taxの機能
2.Taxの腫瘍化における役割
第9章 EBウイルスの遺伝子産物による癌化のシグナル伝達
1.EBVの潜伏感染維持と潜伏感染膜タンパク質LMP2A
2.EBVによるBリンパ球不死化とEBV遺伝子産物
3.EBV関連癌とEBV発現
4.EBVがコードする小RNA分子と発癌
トピックス編
1.p53研究の最新動向
1.p53の基本的性質
2.ミトコンドリアで直接アポトーシスを誘導するp53
3.72番目アミノ酸のポリモルフィズムはp73/p63への結合・不活化を左右する
4.72番目アミノ酸のポリモルフィズムと子宮頚癌
5.p53のリン酸化の生理的意義
2.非小細胞肺癌の分子標的治療研究-EGFR遺伝子異常とGefitinib感受性
1.Gefitinib(イレッサ®)の働き
2.Gefitinibの副作用
3.肺非小細胞癌におけるEGFR遺伝子変異の同定
4.変異EGFRの機能とGefitinibに対する感受性
5.将来の研究の方向性
6.Gefitinib投与に際しての患者の選択
3.消化管間質細胞腫とチロシンキナーゼ阻害剤
1.GIST(gastrointestinal stromal tumor, 消化管間質細胞腫)
2.KIT遺伝子とW/Wvマウス
3.マスト細胞腫瘍とKIT遺伝子の機能獲得性突然変異
4.消化管間質細胞腫とKIT
5.家族性GIST
6.PDGFRαの機能獲得性突然変異
7.メチル酸イマチニブ
8.今後の展望
4.CGHアレイ法による染色体解析-癌化に関与する遺伝子異常を探す
1.CGH法とCGHアレイ法
2.CGHアレイ法による微細な遺伝子異常の探索
3.CGHアレイ法による不均衡染色体転座切断点の検出
4.CGHアレイ法による染色体コピー数の多型(LCV)の検出

目次

概論 シグナル伝達研究から癌を知る―基礎研究の進歩と治療への展望
基本編(erbBファミリーと瘤トランスレーショナルリサーチ;大腸癌とAPC、Wntシグナル;胃癌発症におけるピロリ菌CagAタンパク質の役割;消化器癌とTGF‐βシグナル ほか)
トピックス編(p53研究の最新動向;非小細胞肺癌の分子標的治療研究―EGFR遺伝子異常とGefitinib感受性;消化管間質細胞腫とチロシンキナーゼ阻害剤;CGHアレイ法による染色体解析―癌化に関与する遺伝子異常を探す)

著者等紹介

山本雅[ヤマモトタダシ]
東京大学医科学研究所所長、癌細胞シグナル分野

仙波憲太郎[センバケンタロウ]
東京大学医科学研究所分子発癌分野助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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