目次
青森県下北半島(下北だより;ヒエと年中行事 ほか)
秋田県仙北郡西木村戸沢(西木村戸沢というところ;年中行事と村共同―門脇宇一郎翁 ほか)
福島県安達郡岩代町小浜地区(日向―橋本彦昌翁;藤―菅野力雄翁 ほか)
東京都西多摩郡日の出村(日の出村の生活;村人が村人として生きていくための方法 ほか)
新潟県佐渡島(佐渡南岸の村;佐渡北岸の村)
著者等紹介
宮本常一[ミヤモトツネイチ]
1907年、山口県周防大島生まれ。大阪府立天王寺師範学校専攻科地理学専攻卒業。民俗学者。日本観光文化研究所所長、武蔵野美術大学教授、日本常民文化研究所理事などを務める。1981年没。同年勲三等瑞宝章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
29
昭和五十年前後、農山漁村に伝承された生活改善の技術を記録していこうというプロジェクトでの宮本担当部分と、下北や佐渡での九学会連合調査の記録を収める。特に秋田仙北の山村の聞書きで、みなの話がつながっていって一つの世界を作っていって楽しい。◇地方創生などのプロジェクトで一番欠けていると思うのが、最初にこうしたその村の普通の人びとの知恵を素直に聞いていく姿勢だ。いきなり「正解」持ち込んだって、何にも機能はしない。◇要はファシリテーション次第。地域課題解決はPBLの恰好の題材。宮本ならどう動く?と想像してしまう。2018/04/22
midnightbluesky
8
働いて生活していくこと、ということは、何かを残していくこと、なのだ。でも、今の生活をしている私たちって、後世に伝承できることがとても少ないことに気づかされた。2013/06/02
めーてる
2
宮本常一が昭和後期に東日本の 農村部を訪れたときの聞き書きをまとめた本。うーん、古い文化と新しい文化の波がぶつかり合って変わりいく当時の農村部を、見事に写生している。とりわけ、戦争がもたらした傷跡の大きさには言葉を失う。当時のリアルな日本がそこにはある。西日本編も読まなくては。2017/01/29
バカボン
0
著者が昭和30年代から50年代にかけて調査したり明治生まれのお年寄りから聞き取った内容を著している。 特定の地域と年代限定であるが、青森県下北半島の米作もできない時代や秋田県戸沢集落の分家をせず17戸限定にしていた話など貧しい時代をいかに過ごしていたか書かれている。土地の単位等が古く理解し難い部分もあるが、お年寄りから聞いた話は興味をもって読むことができた。2025/06/02