内容説明
「旅の鉄人」が歩いて感じた日本の原風景。貴重な紀行文、調査記録を収載。
目次
日本の離島
対馬・壱岐・五島列島
佐渡島
佐久島
隠岐諸島
伊豆大島
塩飽諸島
淡路島
島の漂着物
著者等紹介
宮本常一[ミヤモトツネイチ]
1907年、山口県周防大島生まれ。大阪府立天王寺師範学校専攻科地理学専攻卒業。民俗学者。日本観光文化研究所所長、武蔵野美術大学教授、日本常民文化研究所理事などを務める。1981年没。同年勲三等瑞宝章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きいち
30
本四架橋計画まっただなかの淡路島・塩飽諸島での調査をはじめ、佐渡・伊豆大島・三河湾の佐久島・隠岐などに赴いた昭和40年代のレポートを収録。特に淡路については他であまり触れておらず貴重。◇編者田村善次郎があとがきに引いている宮本の文章がいい。大きな開発計画があっても島の側にちゃんとした交渉力がない、その現状を嘆くのではなく「島民が自主的な生活権を恢復したとき島は明るさをとり戻すはずである。そのために必要な知識の導入ができる方法を皆で考えたい」。宮本のこの、いつも自然に当事者として考える姿勢を真似ていきたい。2018/04/10
Sanchai
3
発刊は2011年だが、1981年に73歳で逝去している民俗学研究者宮本が、生涯かかって訪ね歩いた日本各地の離島の人と暮らし、地域の歴史について、各所で行った寄稿や講演の内容が収録された1冊となっている。中心となっているのは1960年代だと思うが、塩飽諸島や小豆島の島々に関する記述は比較的新しく、本四架橋の計画の問題点を指摘する形でまとめられている。読んでいると本四架橋に反対の立場では必ずしもないと思えるが、これらの島の住民の要望を十分汲んだ架橋計画になっているのかという点は厳しく突いている。2018/01/17
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