内容説明
写真資料で再現する巨人の劇的な生涯。
目次
故郷と家系―向畑・南方家の人びと
幼少年期―伝説につつまれた少年時代
東京修学―東京大学予備門の青春
外遊準備―アメリカへの渡航の準備
在米時代―アナバーとフロリダの青春
在英時代―ロンドンにおける八年間
孫文との交遊―革命家との出会いと別れ
土宜法竜―真言宗の学僧との交遊
和歌山と那智―帰国、那智の山野にて
田辺という町―熊楠の住んだ田辺という町〔ほか〕
著者等紹介
中瀬喜陽［ナカセヒサハル］
１９３３年和歌山県に生まれる。東洋大学中国哲学文学科卒業。現在、南方熊楠邸保存顕彰会副会長、田辺市文化財審議会委員長、紀南文化財研究会会長
長谷川興蔵［ハセガワコウゾウ］
１９２４年東京に生まれる。１９４４年第一高等学校卒業、東京大学薬学科中退。１９９２年１２月１１日没
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感想・レビュー
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roughfractus02
9
19世紀末に海外で過ごしたためか、当時の民間人としては写真の被写体になる機会が多かった人物であることがわかる。孫文、土宜法龍、宮武外骨、柳田國男ら著名人との関わりだけでなく、帰国後定住した田辺の人々との交流の写真も多く収められている。大英博物館図書館の閲覧記録や本人が全150巻を書写したという『和漢三才図会』の一部の紹介もある(写真資料は500枚)。本書表紙の肖像写真は、アメリカ時代の満24歳の時、1891年7月30日フロリダ州ジャクソンビルで撮影されたとされる(日記には「朝ベイストリートにて」とある)。2022/11/18
