内容説明
快適な眠りを得るための工夫から、ベッド上での悲喜劇の数々まで、“人生の三分の一を過ごす場所”をめぐる興味深いエピソードを満載。
目次
クレオパトラのベッド―古代エジプト
聖書に描かれたベッド―キリストはどこで寝た?
ホメロスのうたたね―古代ギリシア
ローマ人の休息―一世紀頃のベッド
ビザンティン様式のベッド―古代から中世へ
ベンチと藁―サクソン人とベッド
絵画の間―一二~一四世紀の王侯の寝室
煤まみれの寝間―貧しき中世人の夜
肌着を着たまま―中世のナイトウェア
高潔なる不貞―騎士と貴婦人〔ほか〕
著者等紹介
ライト,ローレンス[ライト,ローレンス][Wright,Lawrence]
1906年、イギリスのブルストル生まれ。1983年没。建築画家として活躍するかたわら、1950年代以降文化史関係の著作を多数発表
別宮貞徳[ベックサダノリ]
1927年生まれ。元上智大学教授、現在翻訳家・評論家
三宅真砂子[ミヤケマサコ]
南山大学外国語学部卒業。1990年より別宮貞徳氏に翻訳を学ぶ
片柳佐智子[カタヤナギサチコ]
国際基督教大学卒業。1988年より別宮貞徳氏に師事
八坂ありさ[ヤサカアリサ]
立教大学文学部卒業。1995年より別宮貞徳氏に師事
庵地紀子[イオチノリコ]
津田スクール・オヴ・ビジネス卒。1998年より別宮貞徳氏に翻訳を学ぶ。現在コンピュータ関連翻訳に従事
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
17
社会の歴史を語ろうとするとき、これまで抜けてきた空白の三分の一を埋めるべく綴られた一冊。すなわち、睡眠と寝台の歴史書です。古代エジプトの椰子の筋で編まれたベッドから、無重力状態の宇宙船での寝床までの歴史をひも解きながら、睡眠と寝台にまつわる様々な小道具や歴史のこぼれ話まで紹介してくれる内容で、読みやすく、面白かったです。2015/11/16
aisu
12
分厚い本ですが、ついつい最後まで読んでしまいました。寝室、寝具の歴史。図も沢山入っているので見て楽しい。中世以前の遠近感無視の絵とか。とても素敵な(乙女心?をくすぐる)王、貴族のもの。宿、夜行列車、キャンプ、病院、刑務所…。誕生から死まで……。作者のマニア?っぷりに感動すら感じる…。2017/01/07
猫
11
図書館本。揺り籠から墓場まで、人生の1/3をそこで過ごすと言われるベッドに関する西洋におけるあれこれ。ベッド、という言葉は長いこと、日本語でいうところの「寝具」を差す言葉で「寝台」そのものが初めてそう呼ばれたのは16世紀ごろだそうな。中世にはベッドは王座のようになっていて、王は謁見の間にある儀礼用ベッドに横になったまま謁見を行ったそうで、その感覚はさっぱりわからん…。話題が多岐にわたっていて読んでいて面白かった。2019/05/04
timeturner
5
ベッドまわりに焦点を絞るというユニークな視点、詳細かつ厖大な薀蓄と豊富な図版、ユーモアあふれる語りで一般向けに書かれたお茶目な歴史書、のはずなのだが、素人っぽい翻訳がえらく退屈で読みにくかった。残念だなあ。2018/06/03
himawari
3
文化史と言っても堅苦しいものではなく、へぇーこんな事があったのね。と気楽に読める内容です。歴史上の偉人が毎晩必ず湯たんぽに熱々の紅茶を入れて朝目覚めた時に冷めたそれを飲んでいたというのを読んで私も真似しようかと思ってしまった。省エネでエコだけど、ちょと行儀が悪い。果たして紅茶は美味しく飲めるのか☆2014/12/22
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