内容説明
江戸の用心集が現代のことばでよみがえる!八隅蘆菴が著した『旅行用心集』は、文化7(1810)年に刊行されて以後、庶民に長く読み継がれてきた。「可愛い子には旅をさせよ」の教えをはじめ、旅にあって注意すべき諸々を丁寧に書き綴る。江戸の旅行風俗を伝えると同時に、旅の安全と楽しみ方を教えるその心は、200年近く経った現代にも古びることがない。
目次
現代訳 旅行用心集
『現代訳 旅行用心集』注
付録 時刻・方位表/度量衡換算表
著者等紹介
桜井正信[サクライマサノブ]
大正10年東京に生まれる。駒沢大学文学部名誉教授
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感想・レビュー
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なつき
2
江戸時代、お伊勢参りや富士詣でと上から下まで旅行熱は凄かった。それだけに旅行中のトラブルも多発し、登場したのが「旅行用心集」。驚く程現代に通じることが多い。特に海外旅行に役立ちそう。所変われば品変わる。文句を言うな、自分のことは自分でやれ、荷物は少なく、水には気をつけろ。全くです。便利を求めすぎて旅行中でも普段と変わらぬ利便性が確保されないと不満に思ってしまう我が身を反省。2013/06/14
pandamajp
0
昔も今も力に行く喜びは共通だなぁと思いました。今も通用する暴飲暴食はやめようから、駕籠酔いの防止の方法など、多岐にわたる記述が面白いです。その他、街道の宿場の名前や距離と言った当時の実用情報も多くあり、興味をそそられます。 2015/10/29