内容説明
細胞の認識から遺伝子の発見まで。17世紀にはじまる細胞の研究が、核分裂・受精の仕組み、遺伝現象とDNAの発見にいたるまでの歴史を描く。細胞の研究は、どのような道筋をたどって実を結んできたのだろうか?17世紀にはじまった顕微鏡の発達とそれがもたらした混乱、傑出した学者の誤った学説とその影響、細胞の形成をめぐる論争、遺伝の仕組みを見極めるための努力と工夫など、さまざまなエピソードを織りまぜながら、近代生物学の基礎を拓いた細胞学の歴史をわかりやすく紹介。あらゆる先入観から解放されて、細胞の真の姿に迫ろうと苦闘する人びとの姿が感動と共感を呼ぶ。
目次
第1章 ミクロの世界へ―顕微鏡的観察がはじまる
第2章 細胞学説、誤りだった最初の細胞形成説
第3章 細胞分裂と核分裂、配偶子形成と接合
第4章 遺伝学説―ダーウィン以降、遺伝現象に核が果たす役割
第5章 細胞質研究のあゆみ
第6章 細胞学説の位置づけ―一般生物学における細胞学説