出版社内容情報
西欧中世の闇を映す伝説の魔道書──その全容を明らかにするラテン語版からの原典訳、待望の新版! 2026年春に急逝した訳者渾身の労作、グリモワールという、隠された知の宝庫の深みへと静かに錘鉛を垂らし、好評を博してきた不朽の金字塔が、今後も長く読みつがれることを願い、ハンディなサイズで新たに刊行!
『ピカトリクス』とは──
13世紀のスペインでアラビア語から西欧語に移され、そのラテン語訳が、出自不明の魔術便覧として、もっぱら写本で読み継がれた秘書。20世紀初頭、翻訳の原典となったアラビア語文献が特定されたことをきっかけに、ワールブルク研究所の俊英たちによってテクストの整備が進められ、1960年代以降ようやくその全容が知られるようになった。その研究史は本書〈解題〉に詳しい。
魔術の実修者たちに重んじられ、魔道書の代名詞としてその名が語りつがれる一方、その具体的内容により、魔術・占星術・錬金術研究、さらには哲学・美術などの人文諸学からも注目を集めてやまない貴重な一次文献でもある。
【目次】
口絵=参考図版(写本類・32頁)
序
第Ⅰ書
第一章 段階度数に関する知識について
第二章 降霊術とは何かおよびその諸特性
第三章 天とは何でありどのような質料からなっているか
第四章 図像をなすにあたっての諸天の一般的な比と組み合わせについて
第五章 比率の諸例。像をつくるにあたって必要となるところ
第六章 この世における各人の段階度数について。人は小世界であり、大世界の写しであるということについて
第七章 この世の一々のものはいかなる段階度数にあるか。また本書で明らかにしたい諸他の隠秘な叡知の深淵なることども
第Ⅱ書
第一章 まずこの知識にはどのように到達されるかを明らかにする
第二章 諸天の図像とその秘鑰の数々
第三章 諸惑星、太陽そして月にかかわるすべての作用
第四章 第八天および恒星群の運動について
第五章 諸民族にあってこの知識はどのように区分されており、それぞれの民はどの部分を保持しているか
第六章 図像の諸力能について、またそれはどのようにして獲得されるか。図像はどのようにして諸惑星の力能を獲得し、そのさまざまな注入影響が図像を介してどのようにはたらくのか。つまり降霊術と図像の知識の基礎について
第七章 図像の知識における語法について。またそれがこの知識において占める部分について
第八章 自然の諸事物の秩序について。どのようにしてこの知識に参入することができるか
第九章 諸惑星の援けを借りてつくられる図像の形象および形相の解説
第十章 各々の惑星にふさわしい石の数々および形象の成り立ちについて
第十一章 星座の諸形象とその諸効果について
第十二章 星座の諸形象およびその度数(段階)について、その諸効果に関するインドの所見。いかにしてこの知識の知解に進むか、また上位なる諸星辰の力能を持続的に引き出す手法に関する彼らの見解および顕著な秘鑰の数々
第Ⅲ書
第一章 植物、動物、金属のうちに存する諸惑星の部分について
第二章 上述した三界つまり植物、動物、金属のうちに存する諸星座の部分について
第三章 諸惑星の形象、彩色、模様、燻香について。また諸星座の相の彩色について
第四章 この知識に慣れぬ限り知解できない秘鑰について
第五章 動物たちの中にある力能の解明およびこの知識に欠かせない著しい知見。またいかにして諸惑星の霊を形象と燻香によって引き出すかについて
第六章 惑星の霊を自然の事物から採り出す大いなる業。そして図像とは何か、またこの力能を獲得するための手法について
第七章 諸惑星の力能を引き寄せること(誘引)およびそれらといかにして語り合うか、いかにその諸効果は惑星ごとに、形象、供物、祈?、燻香、請願題目ごとに区分されるかについて。またそれぞれの惑星に必要とされる天界の状況について
第八章 ナバテアの民が太陽および土星に願上する祈?の様式。それらの霊とどのよ



