出版社内容情報
世界の魔術を解き明かす、まさに魔法の教科書!!
呪文、護符、呪いなど、自らの欲望を実現させるために、悪魔、天使、霊などを操る技法が描かれた魔導書。
その妖しくも美しい世界を、250点超の図版とともに紹介。
【池上俊一先生、田畠裕基先生推薦!】
──魔術入門書にして、ユニークな世界文化史
池上俊一先生(歴史学者、東京大学名誉教授。西洋中世史研究)
──めくるめく魔導書世界(グリモワールワールド)! ブラクロを描く前に読みたかった…!!!
田畠裕基先生(漫画家。『ブラッククローバー』作者)
古代エジプトの呪文書から、19〜20世紀初頭の魔術文学、現代のコミックまでを網羅!
魔術史研究の第一人者が「魔術」の歴史を徹底的に紐解く!
[本書の特色]
1.魔導書の歴史を網羅した、初めてのビジュアル図鑑。貴重な実物写真250点収録。
2.西洋だけでなく、アジア、中東、アフリカ、南米など、数千年にわたる世界の魔導書を解説。
3.魔導書の歴史とともに、筆記や記録方法、印刷の発展史もわかる。
4.日本の妖怪(第4章)や、マンガ、アニメ(第6章)も紹介。
5.原書はビジュアルに定評のあるイギリスのクオルト社、アメリカ版は名門イエール大学出版局から刊行。
[著者略歴]
オーウェン・デイヴィス
英国ハートフォードシャー大学の社会学教授。魔術、幽霊、大衆医学の専門家としてテレビ出演など多数。 著書にGrimoires : A History of Magic Book(邦訳『世界で最も危険な書物:グリモワールの歴史』柏書房、2010年)などがある。
■本書と魔導書について(「序章」より)
グリモワール(魔導書)の歴史を理解すること。それは、世界の主要な宗教の影響、初期科学の発展、活字の文化的パワー、読み書き能力の向上、植民地主義の社会的影響、さらには大洋を越えて広がる世界中の難解な文化を理解することと同じである。魔導書は、魔術そのものをはるかに超えた内容を表しており、その芸術性はこれまであまり研究されてこなかったが、イラスト、デザイン、想像力における独特の伝統を明らかにしている。本書は、古代中東から古代中国、植民地時代のアフリカから、植民地化された後のアメリカ大陸に至るまで、世界的な視野に立つものである。ここに取り上げるグリモワールには、護符としてのタリスマンや簡単な魔法、さらには精霊の召喚儀式の作法を組み合わせた魔術のマニュアルが含まれる。テキスト形式のものと図説形式のものがあるが、これは、魔術知識の記録を物理的に残す要素と、実際に魔術を実行する要素があるためだ。しかしまた、それらは文字通り、人間の根本的な欲望、感情、恐怖を表現し、悪魔や天使、精霊、神、 難解なシンボルや抽象的な図形の形で描くものでもある。
■目次
序章 概説/魔術とは何か?/芸術としての魔術と、魔術としての芸術
ビジュアル紹介=新石器時代の磨製石斧に文字を書いたもの(2〜3世紀)/エチオピアのキリスト教徒のアミュレット(19世紀)/『メタトロンによって明かされし白魔術と黒魔術による地獄の書』(18世紀後半)/ほか多数
第1章:古代の素材で
解説=概説/初期の筆記技術/新たな筆記技術の登場
ビジュアル紹介=『魔術ハンドブック』(4世紀)/魔法の石碑(前360〜前343年頃)/『死者の書』各種/アラム語の呪文の頭蓋骨(5〜7世紀)/中国の甲骨文字各種(前13世紀頃)/ほか多数
トピックス=パピルス/中国で見つかっている竹簡/コプト魔術
第2章:羊皮紙と書籍
解説=概説/自然魔術、文字、シンボル
ビジュアル紹介=陀羅尼木版画(980年)/『シャムス・アル・マーリフ(知識の太陽)』写本(13世紀初頭)/ラテン語と英語で書かれた羊皮紙の魔道手引書(15世紀)/『護宅神暦卷』(10世紀)/ほか多数
トピックス=羊皮紙と紙の製造/魔術王ソロモン
第3章:印刷と紙
解説=概説/魔女裁判の時代/錬金術と印刷されたイメージ
ビジュアル紹介=『デ・アルキミア(錬金術について:古代哲学者のいくつかの著作)』(1550年)より/『カバラ:錬金術における芸術と自然の鏡』掲載の錬金術の凹版銅版画(1615年)/『ワンダー・ブック(不思議の書)』より手彩色インク画(16世紀後半)/『隠秘哲学の第4の書』(1559年)より/ほか多数
トピックス=ファウスト博士/ドラゴン・ルージュ/フランシス・バレットと『ザ・メイガス』
第4章:手描きは生き続ける
解説=概説/国際的な広がり
ビジュアル紹介=『カルトラポウク(魔術の書)』表紙と装丁(1670年頃)/『ヨハンネス・ファウスト3世博士の美しき地獄の強制の黒魔術と芸術と奇跡の書』(18世紀)より/バタク族のプスタハ(18〜19世紀)より/ほか多数
トピックス=妖怪/ペンシルベニアのパウワウの伝統
第5章:パルプ印刷の力
解説=概説/ヨーロッパでのパルプ印刷の展開/植民地時代後のパルプ印刷物の爆発的増加/カラー印刷の登場
ビジュアル紹介=『大悪魔祓いと祝福の秘密の書』(1908年)より/『長く隠れていた友』表紙(1820年)/『モーセの第6と第7の書』各種(19〜20世紀)/『魔導の大芸術』(20世紀後半)/ほか多数
トピックス=天国からの手紙/ウィリアム・ローロン・デ・ローレンス
第6章:現代のグリモワール
解説=概説/魔術の復興とクリエイティブ産業の関わり/ホラーとファンタジー
ビジュアル紹介=マシュー・コリガン『ネクロノミコン』/ヴェラ・ペトラック『神秘的な魔術シンボルと絵が描かれた古い魔導書』/ジム・イングラム『グリモワール#2』/『キターピ・アジャーイビ・マクルーカート(被造物の驚異の書)』(1906〜21年頃)/ほか多数
ピックス=シジルの生成/「マンガ」と「アニメ」の魔術
参考文献/図版クレジット/索引
内容説明
人類の想像力が結晶した魔導書の、妖しくも美しい世界も、250点超の図版とともにたどる!魔導書の歴史を網羅した、初めてのビジュアル図鑑。西洋だけではなく、アジア、アフリカ、南米など世界の魔導書も解説。魔導書の歴史とともに、筆記や印刷の発展史もわかる。日本の妖怪やアニメも登場。重要なポイントはコラムで詳しく解説。
目次
第1章 古代の素材で
第2章 羊皮紙と書籍
第3章 印刷と紙
第4章 手描きは生き続ける
第5章 パルプ印刷の力
第6章 現代のグリモワール
著者等紹介
デイヴィス,オーウェン[デイヴィス,オーウェン] [Davies,Owen]
英国ハートフォードシャー大学の社会史学教授。魔術、幽霊、大衆医学の専門家としてテレビ出演など多数
辻元よしふみ[ツジモトヨシフミ]
翻訳者、服飾史・軍事史研究家。陸上自衛隊需品学校部外講師。早稲田大学卒業
辻元玲子[ツジモトレイコ]
歴史考証復元画家(ヒストリカル・イラストレーター)、陸上自衛隊需品学校部外講師。桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒。ドイツ国立ミュンヘン音楽・演劇大学にてハンノ・ブラシュケ教授に声楽を師事、同大学特別課程修了。日本で数少ないユニフォーモロジー(制服学)と歴史復元画の専門画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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