内容説明
「現場にこそ知がある」と誰かが言った。その通り!と言いたいところだが、「現場の知」とは、溢れる情報を整理し、小理屈を誇示する程度のことに過ぎないものなのか?「現場」とは、まずは私たちが生きる日常生活そのものであり、よりよく生きようとして編み出される「知恵」こそが、いま私たちに望まれる「現場の知」である。人生八十年余。老親の問題、子どもの問題、そして何よりも我が身の問題。だれもがぶつかる「ちょっとした難問」に生活者・小浜逸郎が渾身の力をこめて答える「考える人生」読本。
目次
第1章 中高年夫婦編(子どものピアス;熟年の性;公立か私立か ほか)
第2章 若い夫婦編(子どもの早期教育;子どもはいらないと妻は言うが;二人の子どもに対する愛情の偏り ほか)
第3章 青年編(ケータイはやっぱり必要なんだろうか;ロマンチック・ラヴ・イデオロギー;男のマザコンほど嫌なものはない ほか)
著者等紹介
小浜逸郎[コハマイツオ]
1947年横浜生まれ。横浜国立大学工学部卒業。批評家。国士舘大学客員教授
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感想・レビュー
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テツ
17
人間ならば一般的に誰しもが嵌まるであろう人生における難問。自身が当事者となり主観的に関わっている悲劇も、客観的に見れば喜劇でしかないというケースが人生には多々ある。生きる上で出くわす悩み苦しみや疑問に対して熱くならずに、冷静且つ論理的に思考を積み重ねる姿勢って大人にとって必須のスキルだよな。小浜先生の言葉に自分自身を寄り添わせる必要はないけれど、挙げられているQ&Aのそれぞれについて自分ならばどう答えるのかと考えながら読むことが力になる。2020/12/02
岩井 靖
3
人それぞれいろいろな難問があるものでございます。それに対して著者は理屈で解決しようと試みています。人生の難問にも冷静に対処していけば糸口は見つけられるものだと思います。2012/07/10
ラムダ
1
よくありがちな質問ばっかりだけど回答が面白い。核心をついた回答が腑に落ちました。2018/10/19