内容説明
「こうすれば心は満たされる」「性格はすぐに変えられる」「ナンバーワンよりオンリーワン」「あるがままに生きよう」―。巷にあふれるそうした“心理学的”アドバイスのなかには悩みをかかえた人には、むしろ負担になるようなものもある。本書は、マズロー、ライヒ、エリクソンらの心理学理論に立ち返り一生揺れ動きつづける心というものの姿にもう一度光を当てた、“一人ひとりが日々よりよく生きるための心理学”の試みである。
目次
第1章 心は満たされるか?
第2章 性格は変えられるか?
第3章 “ほんとうの自分”症候群
第4章 「自分らしさ」という足かせ
第5章 心は一生揺れ動く
第6章 心を満たす一〇か条
著者等紹介
根本橘夫[ネモトキツオ]
1947年千葉県生まれ。東京教育大学心理学科卒業。同大学院博士課程中退。千葉大学教授を経て、現在東京家政学院大学教授
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感想・レビュー
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青蓮
98
性格を変えるという努力とは、実は他の人と同じような性格になろうと努力することなのだ。そうではなく、大事なのは自分である。みんなに気に入られなくてもよい。人がどう思おうと、そんなことにはなんの価値もないーーなかなか変わることの出来ない自分にとって少し救われる言葉でした。最終章の「心を満たす10か条」は実践していきたい。また生き方に迷ってしまった時に開きたい本です。2017/05/26
KAKAPO
33
'10/10/5に読み終えた時より、今の自分に無くてはならない内容でした。アドラー心理学は「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」としていますが、この本を読んで「私の悩みは、自分自身を信頼できていないこと」に起因していると確信しました。自分を信頼できなくなってしまった理由は、私が「にせ自己」と「真の自己」に分離したためです。その原因は、私が、まだ若い時に自分の可能性を見切り「真の自己」の夢を捨て「にせ自己」で社会と接してきたことによる報いだと思われます。それに気づいたことで、立直ることが出来るかな。 2017/03/18
KAKAPO
4
不安は、逃げようとするほど大きくなるが、面と向かって対処すれば、小さくなる。まず、行動のリストを作り、避けられないこと、単純な行動から手をつけ、完璧を期さない。人の心は自転車のように、ある程度のスピードで走って、初めて安定する。行動しない人は、止まっている自転車と同じである。私達の行動は、不安を解消し、自信を持ち、勇気を出すために行われる。 行動しない人は、不安が解消されず、自信も持てない、勇気も出ないという悪循環に陥る。それを断つためには、不安を突き止め、どうすれば自信が持てるのかを考え、行動すること。2010/10/05
さだはる
2
いろいろな理論をもとに満たされない心を解説してゆく。特に発達理論にもとづいた解説は、自分だけの悩みと思っていたものが、「そのての悩み大体その年令にくるものなのよ、体系化されて、もう分かっちゃってるの」というレベルのものだと教えてくれます。思わず、悩んでいる自分を何か特別視していた自分に、「アホらし」って言ってしまいました。だからと言って、「あ~、スッキリ」と言うわけでもないんですけどね。2013/02/27
decuno
0
わかったところでどうしようもない性格のことが書かれてる。 年代別の悩むところ、心が揺れ動くことそういうことを書いている コレ読んで救われはないが指針にはなるかもしれない。 2014/07/21
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