内容説明
インターネットや携帯電話で見知らぬ者同士をつなげる「出会い系サイト」などの匿名メディアがいま急速に広まっている。そこには、人に言えない悩みや「生きづらさ」をかかえ、癒しや救いを求めてアクセスする人がいる。時には、援助交際(児童買春)、殺人事件、ネット心中など怪しげで危険と隣り合わせの世界でもある。なぜ彼らはさまよい、そこに魅入られるのか?若者への直接取材で生の声を伝え、拙速な法の規制がかえってアンダーグラウンド化を促し、危機が深刻化する危険性を警告する。
目次
第1章 「出会い系サイト」とはなにか?(出会い系メディアの変遷;「出会い系サイト」とはなにか? ほか)
第2章 「出会い系サイト」を利用する若者たち(サクラが見た「出会い系サイト」―りさの場合;結花の場合 ほか)
第3章 「出会い系サイト」関連事件簿(「出会い系サイト」関連事件が増加傾向!?;携帯電話からのアクセスで事件に巻き込まれる!? ほか)
第4章 「出会い系サイト」規制のなにが問題か?(奪われた「子どもの意見表明」の機会;そもそもなにが有害なのか ほか)
最終章 「出会い系サイト」のゆくえ
著者等紹介
渋井哲也[シブイテツヤ]
1969年栃木県生まれ。東洋大学法学部卒業後、長野日報社入社。98年に退社し、フリーに。その後、東洋大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。このころからインターネットコミュニケーションに関心を持つようになる
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感想・レビュー
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みなみ
0
個人メモ・出会い系についてのレポートを書いた際に利用、売却。
hiratax
0
(20060804)ネットコミュニケーションにどっぷり、かつ、常にオフを求める「突発オフ」にハマっていたので読んだのだと思う。2006/08/04
かずら
0
援助交際の温床として名高い出会い系サイト。利用している人たちというのはどのような層なのか? どんなやりとりがされているのか? 序盤は実例が多く、週刊誌のゴシップのようにおもしろおかしく読んでいた。しかし出会い系サイトへの法規制について書かれている最終章で、ぐっと真面目な話になった。「出会い系」がどういうものかわからないまま規制を行うことへの危険性を感じた。2013/07/15