内容説明
里山崩壊の危機が続いている。その打開策はあるのか?そもそも里山は純然たる自然ではなく、人が手を加えながら維持してきたシステムなのだ。里山は「保護」するのではなく、積極的に「活用」することが求められている。例えば、敵視されてきたゴルフ場も、やり方次第では里山復活の切札になりうる。「保護」は里山の衰退・危機を招き、「活用」こそが里山を救う。「自然保護」という思い込みでは、里山の再生は実現できない。各地に取材した、気鋭の森林ジャーナリストによる警世の書。
目次
第1章 「里山の自然」はどこにある?(「破壊」が生み出す里山;アマゾンもボルネオも里山だ ほか)
第2章 「里山の危機」の正体(里山を襲う「開発」と「放棄」;もう一つの危機「移入種」 ほか)
第3章 里山を取り巻く“自然界の掟”(里山は二酸化炭素を吸収するか;「緑のダム」の微妙な効用 ほか)
第4章 人が里山にできること(森林ボランティアの里山観;環境教育としての里山づくり ほか)
著者等紹介
田中淳夫[タナカアツオ]
1959年大阪府生まれ。静岡大学農学部林学科卒業。出版社、新聞社等を経て、現在、森林ジャーナリスト
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