新書y<br> フランス料理を料理する―文明の交差点としてのフランス料理

新書y
フランス料理を料理する―文明の交差点としてのフランス料理

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896916171
  • NDC分類 596.23
  • Cコード C0276

内容説明

世界最高と謳われるフランス料理。豊富な食材、質の高いワイン、多彩なチーズ、鮮やかなソース、愛らしいデザート、そして、華麗な食卓の小道具、「食卓における生きる知恵」としてのテーブル・マナー―しかし、フランス料理が世界を制覇した理由はそれだけではなかった!めくるめくその魅力をオーヴンと蒸篭に代表される文明の違い、多大な影響を受けたイスラームや東洋との関係から探り、さらにレストラン誕生やロシア式サーヴィスにまつわる伝説をも俎上に載せて、食材・調理法・食卓が奏でるハーモニーに耳を傾ける。

目次

第1章 フランス料理が世界を制覇した理由(中華料理と比較してみる;産物の質と個性を育てるAOC(産地名称管理制度) ほか)
第2章 フランス料理・その系譜(オーヴンと蒸篭;最盛期のイスラーム料理が与えた影響 ほか)
第3章 味覚のシンフォニー(味覚のインターナショナル;オーヴンの威力 ほか)
第4章 食卓の小道具とレストランの誕生(「食卓における生きる智恵」としてのテーブル・マナー;マナーの系譜とテーブル・クロース ほか)
第5章 日本人とフランス料理(欧米との遭遇;西洋料理伝来 ほか)

著者等紹介

湯浅赳男[ユアサタケオ]
1930年山口県生まれ。新潟大学名誉教授。現在、常磐大学教授。比較文明史・経済人類学専攻。東京大学院MC修了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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パトラッシュ

6
フランス料理の個別の料理やシェフについての本も面白いが、その歴史に関するものはフランス国内での歴史が中心で海外との関係などにはほとんど触れていない。比較文明史の専門家に手になるものだけに、中華料理との比較から周辺諸国のみならずイスラームやロシアの与えた影響まで幅広く紹介し、食材や調理法から食器やレストランまで目配りして現在のフランス料理が形成される過程を明らかにする。アメリカほどではないにせよ、どんな料理も他の国や文明の影響を受けずにはいられないと納得させられる。小著だが格好のフランス料理の入門書だろう。2020/07/07

たろーたん

0
二大料理であるフランス料理はじっくりと焼くオーヴンの文化、中国料理は蒸籠の文化。どちらも地域の特色があって、フランスではワインやチーズに特色があるらしい。また、フランス料理ではソースやガルニチュール(付け合わせ)などがそれぞれ独立した要素が交響曲のように一つに統合されるのに対して、中国は全てをまとめて調味料で一つに味にするって比較も面白かった(中国でも餡がソースとしてあるけど独立した要素ではない)。また中国は乾物文化、フカヒレもツバメの巣もそれ。旬を核に置く日本とは同じアジアだが違うってのも勉強になった。2021/11/17

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