内容説明
ひとは写真を発明し何を見ようとしたか。そして「写真家」とは何者か。いまなお輝きを失わない19世紀写真の魅力を伝え、写真史をとらえ直す、写真家の始原への旅。初の写真家論。
目次
写真家の誕生―発明家から写真家へ
ナダール―“顔”を作った男
キャメロン―肖像写真に託された“夢”
ヒル アダムソン―ヒルはいかにして「写真家」となったか
マイブリッジ―見えないものと、見えるもの
キャロル―写真のなかに入ってゆく少女たち
ブレイディ―歴史・写真・「古典」
オサリヴァン―アメリカ風景写真の美学
エッセイ(写真と絵画;写真「技術」の変遷;写真の「記録」性―フランス「歴史記念物委員会」と「オスマン計画」;「カラー写真」と眩暈定着―ランボーとクロスが交叉するところ;一九世紀写真の「遠さ」について;一九世紀の紀行写真家たち)