内容説明
金子光晴の旅の軌跡を辿り、宮沢賢治、開高健、三島由紀夫の描いたあの場所へ。文学を通じて各地の自然や文化にふれ、人々と心を通わす。そして避けることのできない死と向きあう。活動する文学人である著者が、人間の真実を探る旅へと誘います。ここではないどこかへ行きたいと願うすべての人に。
目次
第1章 文学世界への旅(野の舞踏会―宮沢賢治;私の青春の一冊―子母沢寛 ほか)
第2章 放浪の旅(人生の現在位置;命の瀬戸際の旅―林芙美子 ほか)
第3章 魂の旅(沖縄から「世界」を奪った男―平仲明信;私とゴッホ―「花咲く桃の木」を描いた日 ほか)
第4章 死への旅(自分の死を楽しみに;弔辞の文学論―司馬遼太郎と開高健 ほか)
第5章 大自然への旅(自然が生きている―大城立裕;永遠の聖地―池内紀 ほか)
著者等紹介
立松和平[タテマツワヘイ]
1947年栃木県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。宇都宮市役所勤務の後、79年より執筆活動に専念。80年『遠雷』で野間文芸新人賞、93年『卵洗い』で坪田譲治文学賞、97年『毒―風聞・田中正造』で毎日出版文化賞受賞。国内外の各地を旅し、近年は自然環境保護活動にも取り組む。2002年3月には歌舞伎座上演「道元の月」の台本を手がけ、第三十一回大谷竹次郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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