内容説明
ウィリアム・モリスの影響を丹念に探り、日本の誇るべき近代知識人・芥川龍之介の源泉を読み解く。２１世紀を迎えるにあたり、新時代にふさわしい芥川論を提起する。
目次
芥川とウィリアム・モリス
初期文章と社会主義
芥川と藤森成吉
芥川とプロレタリア文学
芥川と中国
素描・芥川龍之介
芥川の社会意識
講演 新時代の芥川龍之介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブトムシ
19
芥川龍之介をぺシミスティックな世紀末的、芸術至上主義作家という従来の評価がある。そういう一面もあったにしても、本質的には、新時代を翹望した作家であることを主張している。芥川が問う福祉社会の意味を、ウィリアム・モリス(１９世紀イギリスの詩人、デザイナー、マルクス主義者)の影響を丹念に探り、日本の誇るべき近代知識人・芥川龍之介の源泉を読み解いている。２１世紀の新しい時代にふさわしい芥川論を提起している。
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