内容説明
いま、いちばん求められているのは発想の転換であろう。ケンブリッジ大学きっての理論家K.ウィーラーが英米女性作家の名作からモダニズムを読みとく本書は、ポストモダンの時代風潮のなかで21世紀に向けてなにをどうすべきか、読者ひとりびとりの想像力への問いかけでもある。
目次
第1章 序論 聖シリルの竜
第2章 ウィラ・キャザー―小説に潜む意味の発掘
第3章 ケイト・ショパン―パロディとしてのリアリズム
第4章 イーディス・ウォートン―リアリズムへの攻撃 『モロッコにて』そして「ローマ熱」
第5章 ジーン・リース―長篇小説における性格描写としての文体
第6章 キャサリン・マンスフィールド「幸福」―戯曲化された芸術
第7章 スティーヴィ・スミス―いくつもの真実
第8章 ジェイン・ボウルズ―名だたる現代の伝説
はじまりとしての結論―「沈黙の声」は語る