著者等紹介
リーシナ,エヴァ[リーシナ,エヴァ] [Lisina,Eva]
1939年チュヴァシ自治共和国生まれ。児童文学作家。1991年に「ひときれのパン」が「ドイツの波」文芸コンクール最優秀作品賞受賞
後藤正憲[ゴトウマサノリ]
1969年兵庫県生まれ。北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フランソワーズ
7
チュヴァシ共和国。恥ずかしながらその存在を初めて知りました。広い広いユーラシア大陸に位置するこの小国は、ソ連・ロシアの影響下にあり続けたゆえに、戦争や民族紛争に無縁ではいられなかった。その背景から、『戦勝記念日』『ひときれのパン』『墓地のそばで』で「生きることの尊さ」を、『弟サドリ、またはファティマを泣かせたくなかった』では、互いに許し合い、共存することが大切だと、作者による世界の理想的姿が描かれている。児童文学者でもあるからか、叙情的で、情感溢れる文章に、より胸を打たれました。→2023/02/19