内容説明
露西亜では「春の最初の月」とか「夏の最後の月」といった表現が日常的に使われるようです。鳥は去り獣は眠り野も森も溶暗していく秋を四季の終幕、大地を雪で包んで新たな萌芽を待ち焦がれる冬を四季の序幕とする、そんな露西亜特有の感性の12ヶ月それぞれの自然を謳う168の掌篇。
目次
一月 仲冬
二月 晩冬
三月 初春
四月 仲春
五月 晩春
六月 初夏
七月 仲夏
八月 晩夏
九月 初秋
十月 仲秋
十一月 晩秋
十二月 初冬
著者等紹介
プリーシヴィン,ミハイール[プリーシヴィン,ミハイール] [Пришвин,Михаил Михайлович]
1873年、露西亜西部のオリョール県(現リーペツク州)の商家に生まれ、早くに父を亡くす。中学を放校になった後、革命運動で逮捕、投獄(1年)、流刑(2年)。独逸のライプツィヒ大学で農学を学ぶ。1907年、「人怖ぢしない鳥たちの国で」、翌年、「魔法の丸麺麭を追って」を発表し、作家活動へ。各地を放浪し、多くの紀行文(オーチェルク)、童話、小説、随想を執筆。「露西亜の自然の歌い手」と称され、自然を骨肉の目で捉える作品は、万物への愛と共生の詩学に貫かれている。1954年、モスクヴァで逝去
岡田和也[オカダカズヤ]
1961年浦和市生まれ。早稲田大学露文科卒。元ロシア国営放送会社「ロシアの声」ハバーロフスク支局員。元新聞「ロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)」翻訳員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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