目次
二つの『たわむれ』
二つの『大学生』
なぜ、ロスチャイルドのバイオリンなの?
カシタンカって、どんなイヌ?
可愛い女とは?
いいなずけ
大発見―サハリン行きの謎解き
『箱に入った男』
もうひとりの女性―リディア・アヴィーロワ
すぐりはどんな果実?〔ほか〕
著者等紹介
児島宏子[コジマヒロコ]
映画、音楽分野の通訳、翻訳、執筆、企画に広く活躍。日本絵本賞(毎日新聞社)ほか受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぺったらぺたら子
4
我々の日々がより良きものを少しでも目指していればいつか未来の人々に幸せをもたらす、そして彼らは誰か知らない人たちではなく我々自身なのだ。それがチェーホフの神なき輪廻思想だが、現代の世界や日本の状況について未来人として責任を果たしているのか、という著者の気持ちの表れた題名。とっちらかった内容で読みにくいが、浦や沼野の論では足りない何かを感じる、多分チェーホフの優しさ温かさへの想いなのだろう。またしても珠玉の短編のあれこれを想う。そんな風に、感情・感傷・気持ち、としてチェーホフを読むのもまた正解なのだ。2016/10/18
ナシアナ・グランデ
2
チェーホフに関して全く知識がない私。本書を読んでチェーホフの作品や生涯について知ることができた。またそれぞれの作品に対し著者の思い入れが感じられ、私も是非読みたくなった。まずは「ねむい」から読もうかなぁ。チェーホフ作品はKindleだと無料で読めるものもあるようだ。だが、作品の世界観をより感じるために、いつか絵本版にも触れてみたい。2016/09/09
TTK
1
みなさん、この人生を眺めてごらんなさい、力ある人々の厚かましさと怠惰さ、弱者たちの家畜同様な暮らし、耐えられない程の貧困、周りはどこも狭苦しく、退化、泥酔、偽善、嘘…… ついでながら、街のどこの家でも通りでも、大いに憤慨し声を上げる者が一人たりともいない。ただ抗っているのは沈黙する統計のみ。精神に異常をきたしたのは何人、どれだけのアルコール飲料が飲まれたか、何人の子どもが空腹から死に至ったか p.1532024/12/28