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内容説明
今回の主人公は14歳のちびトラ。いつも皮肉っぽく、針のように尖った性格で、家族全員を敵に回さんばかりの彼女。母親のガブリシャも、伯母のナタリヤも、姉のルージャも、みんな振り回されっぱなし!でもちびトラは心の中でずっとこう思っていた。「どうしてママは私を愛してくれないんだろう!?」そしてついにある行動へ…ポーランドで35年続き、愛されているイエジッツェ物語シリーズ。
著者等紹介
ムシェロヴィチ,マウゴジャタ[ムシェロヴィチ,マウゴジャタ] [Musierowicz,Malgorzata]
1945年、ポーランド中西部の河港都市ポズナン生まれ。ポズナン造形美術大学を卒業後、挿絵画家として出発。1975年に『無口さんと家族』で児童文学作家としてデビュー。国民的支持を受ける人気女流作家。作品に『カリフラーの花』(1982年国際アンデルセン賞オナー・リスト)等多数がある
田村和子[タムラカズコ]
1944年、北海道札幌市生まれ。1979年より一年間、夫と子どもとともにポーランドのクラクフ市で生活。帰国後、東京でポーランド語を学ぶ。その後、東京外国語大学とクラクフ教育大学の研究生としてポーランドの児童文学を研究。現在、ポーランドの主に若者向けの小説を翻訳している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱせり
6
大人も子どもも完璧な人なんてひとりもいない。転がり、擦れ、ぶつかったりへこんだり。固さやデコボコ加減、そこそこのみっともなさ、ごちゃごちゃがそのまま心地よい。人びとがやってきて腰を下ろしたくなるボレイコ家のテーブル。私にはこの物語がそのまま大きなテーブルだ。2020/05/30
コカブ
2
イエジッツェ物語の第13作目。舞台は1999年で、今翻訳があるものだと、「ロブロイェクの娘」の次に当たる。ボレイコ家長女ガブリシャの次女ラウラ(あだ名がちびトラ)が主人公。姉のルージャはボーイフレンドができて学生生活を謳歌しているが、ちびトラは母の愛情を感じられなくて満たされない。母とは離婚している父親を探すため、父親の姉が住むというトルンに向かう…。/途中からナタリヤも物語に頻繁に顔を出すようになり、副主人公くらいの存在になった。ロブロイェクもひょっこりと顔を出してくる。おなじみのメンバーといった所か。2014/04/06
ihatov1001
0
14歳の女の子、ちびトラことラウラ・プィジャクがこの物語の主人公です。彼女は勝ち気で少々わがままで家族や周りの人を振り回してばかりいます。皮肉が効いて少し哲学的なお話でした。物語のラストは主人公のラウラではなく、なぜかおばのナタリアで閉められたのには少しびっくりしました。2019/07/26