内容説明
96年夏のポズナン―ショートパンツにTシャツ、大きなリュックに三本のお下げ髪、元気でまっすぐなベラが新しい生活のためバスを降りたのは今は何もかも失った父さんにとっては青春時代の懐しい思い出の街…イエジツェ街で展開する物語。
著者等紹介
ムシェロヴィチ,マウゴジャタ[ムシェロヴィチ,マウゴジャタ][Musierowicz,Malgorzata]
1945年、ポーランド中西部の河港都市ポズナン生まれ。ポズナン造形美術大学を卒業後、挿絵画家として出発。1975年に『無口さんと家族』で児童文学作家としてデビュー。今は国民的支持を受ける人気女流作家。作品に『カリフラワーの花』(1982年国際アンデルセン賞オナー・リスト)など
田村和子[タムラカズコ]
1944年、北海道札幌市生まれ。1979年より一年間、夫と子どもとともにポーランドのクラクフ市で生活。帰国後、東京でポーランド語を学ぶ。その後、東京外国語大学とクラクフ教育大学の研究生としてポーランドの児童文学を研究。現在、ポーランドの主に若者向けの小説を翻訳している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぱせり
8
悩み、恋する若者だった嘗ての主人公たちは、どんどん大人になり、その子どもたちが活躍する時代になってきた。だからといって、大人たち、物語の脇役に引っ込みっぱなしというわけではない。人生は、物語は続く。激動の町の片隅、貧しくも心豊かな人々の存在に、ほっとする。大事なもの、変わらないものは何か。彼らに教えられることは多い。2012/08/08
こもも
2
今年の初読了本。シリーズをまだ2冊しか読んでいないことが、悔しくてたまらなかった。読んだ本を読み返したくてたまらなくなった。ああ、このシリーズを全部揃えてくれる図書館が、足を運べる場所にないのだ。もう買うしかないのかもしれないと思いながら、読了。本当に、面白かった。暗く厳しい激動の時代の中にあっても、力強く、明るく、軽快に生きていく人々の織り成す物語に、パワーと爽快感をもらった。こうやって、自分の足でしっかり立って、自分の言葉で話して、力強く、明るく、軽快に生きて行こう。そんな一年の誓いと共に。2014/01/05
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