内容説明
思考するピアニスト、あるいは言葉を操るピアニスト、アファナシエフ。彼自身による音楽についての十章。はたして音楽は沈黙を求めるのか。
目次
音楽とは何か
メロディーとハーモニー
音楽と形而上学
死と愉しみ
無限=未完成について
繰り返しについて
手のひらひとつを打ち合わせる
沈黙礼讃
音楽は世界を救う事ができるか?
コーダ
著者等紹介
アファナシエフ,ヴァレリー[アファナシエフ,ヴァレリー][Afanassiev,Valery]
1947年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院でエミール・ギレリス、ヤーコブ・ザークにピアノを師事。1969年バッハ国際コンクール(ライプツィヒ)第1位入賞。1972年エリーザベト王妃国際コンクール(ブリュッセル)優勝。73年にモスクワ音楽院を卒業し、翌74年ベルギーに亡命。現在はフランスのパリ近郊ヴェルサイユ在住。近年は指揮活動も盛んに行っている。フランスで3篇の小説を刊行
田村恵子[タムラケイコ]
1954年、東京生まれ。上智大学大学院フランス文学専攻、博士後期課程満期修了。専門はフランス近、現代詩。映画、舞踊、音楽のジャンルで通訳としても活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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兎乃
35
沈黙のハーモニー。アファナシエフの演奏を知らなくても きっと楽しめる一冊だと思います。訳がちょっと...と感じるかも。ボルヘスなどに影響された小説や詩集等も発表していて、彼の持つ哲学や文学から音楽を語る。沈黙の豊かさ。マラルメも同じようなことを言うし、そういえばパスカルも。各章がほぼ同じ長さで、コレはきっと演奏的な仕掛けをしていると思うので 頑張って原書で読んでみるべきか...。探してみます。日本の古典文学にも造詣が深く 大きな影響を受けており、「間」や「沈黙」の音楽的解釈が私はとても好きです。→2013/07/10
こんな本を読んだよ
1
音楽とは、彫像の呼吸、タブローの沈黙、死者の息遣い。時間がその流れを止めたら、ハーモニーだけが残る。2012/03/18
橘
0
知と思索と引用で織り上げられた緻密な書物。音楽とは何か。そして、芸術とは。尽きることのない思考が明晰な言葉となり迸る。2014/09/03
yukiba
0
頭ん中が色んな音楽を紡ぎだしながら 楽しめた♪2013/11/15
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