出版社内容情報
わずか数分に凝縮された万感の想い。丹羽宇一郎、小泉純一郎、岸惠子、タモリなど、各界の著名人たちの記憶に残る名弔辞の数々。
内容説明
わずか数分に凝縮された万感の思い。故人との濃密な関係があったからこそ語られる、かけがえのない思い出、知られざるエピソード、感謝の気持ち。作家、政治家、俳優、歌手、漫画家、芸人、スポーツ選手まで、二十世紀を彩った50人への名弔辞を収録。
目次
第1章 また逢う日まで
第2章 仏からの電話
第3章 寂しいよ、お兄ちゃん
第4章 宇宙以前への旅立ち
第5章 頑張れって言って、ごめんね
第6章 みごとなお骨
第7章 約束の詩
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
183
私の人生で初めて読む弔辞があなたへのものとは夢想だにしませんでした。ときには悲しい別れじゃなくてもいいでしょう。またどこかでお会いできるのでしょうから。それまでは左様なら。最後に伝えたい感謝の気持ちを記しながら思い出に涙する。悲しんではいけないと微笑みかけてくれる君の顔を今ここで見上げています。あなたは私の中で永遠に生きています。思いはきっと届いているはずです。最後の弔辞は森田一義さんから赤塚不二夫さんへ。有名な言葉です。先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。私もあなたの作品の一つです。2022/10/20
kinkin
108
「文藝春秋」に掲載された「弔辞」より50人分をを収録。政治家、作家、俳優、音楽家。声優、通訳。ふt風の人、競馬馬他、付き合いのあった人たちが読んだ弔辞はどれも名分だと感じた。長いのもあるけれど個人的には短いほうが好きだけど。私が死んでもまず弔辞を読んでくれる人などいないので今のうちに自分宛ての弔辞を描いておこうかな。「君は君の周りには本がたくさんありました・・・・」で始めたい。本書で面白かったのは成田きんさんへの弔辞。通っていた整骨院の先生によるものだった。他の人のも読んでみたい。図書館本2022/04/04
もりくに
50
「弔辞」は捧げられる人の人生を、捧げる人がどう見ているかということが述べられるので、「聴く」ことも「読む」ことも好きです。もちろん、多くの「弔辞」は通り一遍のものですが、本書に掲載された50本の「弔辞」は、「人生」を鮮やかに切り取っています。感心したいくつかを書きます。まず、「政敵」浅沼稲次郎への、池田勇人総理のもの。「演説こそは大衆運動三十年の私の唯一の武器だ。」と述べた浅沼さんが、三党首立会演説会で右翼少年の凶刃に倒れたことを惜しむ。「募る」と「募集」の違いも分からない人には、無理だろう・・・ (続)2020/02/14
detu
27
48編の弔辞。政治家、作家、実業家、学者、芸能関係、多種多彩である。やはり耳馴染みのある方への送る言葉は、胸に響いた。芸能が好きな私、渥美清に賠償千恵子、植木等に小松政夫、柳家小さんに弟子の小三治、赤塚不二夫にタモリ、寺山修二に山田太一、等々。涙ものもありました。2015/12/17
nonpono
24
文藝春秋編の「二十世紀を彩った50人への名弔辞」を読む。やはり、素朴な飾らない言葉が胸を打ちます。そして2人の関係性を彩るようなエピソードが。渥美清が倍賞千恵子に電話するときに聞いたという「幸せか」という問い、中村メイコが美空ひばりに言うあちらの世界にはあなたの口ぐせだった、「けしきのいい男たちもいっぱいよ」、小三治が師匠小さんの体を焼かないでくれと、親にも思わなかったことを強く思ったことなど。そして赤塚不二夫へのタモリの「私も、あなたの数多くの作品の一つです」は、何度聞いても泣けます。凄い言葉です。2023/10/29
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