内容説明
ロシアで爆発的人気を博したシュルレアリスト第一人者による愛すべき不条理!ナンセンス!1929~1941年に書かれた極短、超短篇、厳選100話。
目次
マカロフとペテルセンNo3
番人を驚かせた若者
私刑
マーシキンはコーシキンを殺した
ズディグル アップル
月まで石を投げられるだろうか
朝
お話にゃし
フォーマ ボブロフとその妻
こつ!
戯曲〔ほか〕
著者等紹介
ハルムス,ダニエル[ハルムス,ダニエル][Хармс,Даниил]
1905~1942。サンクト・ペテルブルク生まれ。ソ連初期のシュルレアリスト、不条理詩人。未来派の影響下で芸術活動を行う。1920年代末に活動した前衛文学集団「オベリウ」の代表者。1930年代、ソ連当局による文化、文学の統制が強化され、活動自粛を余儀なくされて児童文学を書き始めるが、作風が危険視され何度か逮捕される。1941年の逮捕の数か月後に収容所内で餓死したと言われる
田中隆[タナカタカシ]
1964年、千葉県船橋市内の団地に生まれる。県内の高等学校卒業後、ロシアへ留学。ハバロフスク国立教育大学ロシア語コース卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さとまる
7
図書館本。うん、わからん!でも面白い、というか気になってしまう不思議な作家。以前に読んだ『ハルムスの世界』とダブっている作品もあるが、何度読んでもそのたびに違う味わいがある。いったいなんだったんだ……という読後感はソローキンに通じるなと再認識。そういえばすみぺおすすめの一冊だったったけ。わかる。2025/04/25
mejiro
6
既読の作品が多いものの、100話あるのでまとめて楽しめる。7、17、30、57、61、75、87、93話が特におもしろかった。本としては『ハルムスの世界』のほうが親切なつくり。 2015/03/02
小祝
1
アバンギャルド2021/07/03
ときのき
1
字句の訳し方や紙面上の並べ方(行間の詰め方、改行など)で、同じ作品の印象がこうも異なるものかと。2013/12/03
タカラ~ム
1
ソヴィエトの失われた20世紀に体制と戦いながら作品を発表し続けた作家ハルムスの短編、掌編を100話集めた作品集。「ハルムスの世界」で日本でも知る人ぞ知る存在となったハルムスであるが、本書でもその独特の世界観は健在。他でも指摘があるように「ハルムスの世界」とダブる作品もあって、ちょっと不満も残るがそこは致し方ないことと割り切るしかないだろう。2011/02/25
-
- 和書
- だんご鳥 緑の文学館